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デラロサ、ゴー上院議員ら8人は共犯 ICC検察官が指摘

1177字||社会

国際刑事裁判所の検察側がドゥテルテ前大統領の裁判で、デラロサやボン・ゴー両上院議員を含む8人の「共犯者リスト」を発表

デラロサ上院議員とボン・ゴー上院議員

 麻薬撲滅戦争に伴う数千人に達する超法規的殺害にまつわる「人道に対する罪」で逮捕されハーグに拘置されているドゥテルテ前大統領の罪状認否が今月23日に控える中、国際刑事裁判所(ICC)はこのほど、超法規的殺害に「共犯者として関与した8人」としてデラロサおよびボン・ゴー両上院議員やアギーレ元司法相、アルバヤルデ元国家警察長官らを名指しする書面を発表した。超法規的殺害の被害者遺族らを代表して同裁判所の手続きに関与しているコンティ弁護士は「ICCがこれら共犯者と名指しした者たちに逮捕状を発出する可能性が高い」と指摘している。15日付け英字紙インクワイアラーが報じた。

 ICCの副検察官が署名した書面では他にカスコラン元国家警察長官やダンテ・ギエラン元国家捜査局局長、イシドロ・ラペニャ元比麻薬取締局長、ビセンテ・ダナオ元国家警察情報部長も含まれている。

 ICCの書簡では、ドゥテルテ氏はダバオ市長時代から自身をトップとして「ドゥテルテ・デス・スクワット」と呼ばれる末端の暗殺者グループに至るまで命令系統を組織化し、ドゥテルテ氏の承認を得てからダバオ市で麻薬密売人や麻薬中毒者らの暗殺を繰り広げていたと指摘。当時、市長の筆頭補佐官だったゴー上院議員が暗殺部隊の実施内容をダバオ市警察幹部を経て掌握し、ドゥテルテ氏に報告していたと強調した。

 また、ドゥテルテ氏が大統領に就任すると、今度はこのダバオ市における麻薬撲滅戦争を全国レベルに普及させるためデラロサ氏を国家警察長官に昇進させて「プロジェクト・ダブル・バレル(二連発事業)」と呼ぶ強硬な麻薬取締り作戦を実施に移したと言及。国家警察のデータでも6200人以上、人権団体の調べでは3万人近くが超法規的に殺害されたとみられている。

 ICCによる「共犯8人リスト」に含まれたボン・ゴー上院議員は14日までに声明を発表し、「これらの主張はいずれも根拠がなく、一方的で不公平であり、私の大統領特別補佐官やダバオ市長筆頭補佐官としての役割や責務と何の関係もないものである」と強調し、自身が超法規的殺害に関与したという事実はないと反論した。

 また、アギーレ元司法相も声明を発表し、「私は超法規的殺害に一切関与したことがないし、その実施を支援したこともない」と潔白を表明した上で、「(キアン・デロスサントス氏ら)警官に射殺された多数の若者たちのうち3人の遺族を自分が大統領府に連れてゆき、ドゥテルテ氏と面談させた。彼らの殺害に関与した警官らを全員裁判にかけて有罪判決も出ている」と指摘し、自身の功績にも言及して麻薬戦争への関与を否定した。

 ICCに共犯と名指しされたデラロサ氏は、ICCから逮捕状が発出されたという情報が一時流れたことから、昨年11月から上院に登院しておらず、行方をくらませている。

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