リサールの希少本2100万ペソで落札 比の書籍として過去最高価格
比の英雄ホセ・リサールの希少本がオークションで2100万ペソで落札される。比の書籍としては過去最高
19世紀後半のフィリピンの英雄で、医師で小説家のホセ・リサールが執筆し1891年にドイツで印刷された著名な小説、「エル・フィリブステリスモ(反逆者)」の初版本が14日にオークションにかけられ、2100万ペソで落札された。フィリピンの書籍の落札価格としては過去最高という。16日付英字紙スター電子版が報じた。
オークションは比のレオン・ギャラリーとアジアン・カルチュラル・カウンシル・オークションが共同で開催した。比の希少書籍のオークションとしては、やはりリサールの最初の小説「ノリ・メ・タンへレ(我に触れるな)」の初版本が同じくレオン・ギャラリーで開催され、当時の最高価格である1900万ペソで落札されている。
今回オークションにかけられた「エル・フィリブステリスモ」は極めて限られた冊数しか印刷されていない初版本であることに加え、リサールの友人のトリニダッド・パルド・デ・タベラ氏への謝辞が直筆で書かれており、希少価値が高いとされている。初版本のうち2冊はフィリピン国立図書館に収蔵されているが、いずれもリサールの署名はないという。
このスペイン語で書かれたリサールの小説は、比を当時統治していたスペイン政庁やカトリック修道会を厳しく批判した内容となっており、本が出版された後、比への持ち込みや所持が禁止されている。リサール自身も後に比に帰国した際、スペイン政庁により囚われの身となり、これらの書籍の出版などが証拠となり死刑判決を受けて現在のルネタ公園付近で銃殺刑に処せられた。リサールの著作はフィリピンの民衆に愛国精神の発露を促し、スペインからの独立を目指した革命の蜂起につながったとされている。



