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最新の米加工システム導入支援 JICA、イザベラ州に17億円

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JICAがイサベラ州カウアヤン市での最新の「米加工システム(RPS)」構築を支援するため17億円の無償資金協力

 国際協力機構(JICA)は16日、フィリピン北部の米どころイサベラ州カウアヤン市での最新の「米加工システム(RPS)」構築を支援するため、17億円(約6億5200万ペソ)の無償資金協力を実施すると発表。同日、首都圏ケソン市で農務省のフランシスコ・ラウレル大臣と、JICA比事務所の馬場隆総代表による署名式が執り行われた。本プロジェクトは、日本の「経済社会開発計画」の一環として、国家食糧庁(NFA)を通じて実施される。

 比政府の調査によると、収穫された米の約16%がポストハーベスト(収穫後の取り扱い)の段階で失われており、その大部分が乾燥や精米の工程で発生している。特にイサベラ州有数の生産地であるカウアヤン市では、近代的な施設の不足が農家の所得を圧迫し、NFAによる収穫期の買い取り能力を制限する要因となっていた。

 今回の支援により、NFAカウアヤン施設には①機械式穀物乾燥機②多段階式精米機③穀物サイロ(貯蔵庫)――などの高度な設備が導入される。これに対し、フィリピン政府はカウンターパートとして、これらの設備を収容する倉庫の建設、および付帯インフラ、人員の確保を担う。

 また、カウアヤン市および周辺自治体の米農家少なくとも5000人以上が恩恵を受けると見込まれており、①損失の削減と精米品質の向上により農家の収入増が見込まれる②NFAの備蓄能力が強化され緊急時の供給安定に寄与する――などの効果も期待できる。

 署名式においてJICAの馬場総代表は「RPS導入でポストハーベスト損失を減らし品質を向上させることで、適切な米の備蓄維持というNFAの責務を強化することができる。最終的には農家の自立と繁栄、そして比の強靭な食料安全保障に貢献することを目指す」と述べた。

 JICAは数十年にわたり、フィリピンにおいて灌漑システムの整備や米の研究開発などを通じて農業の近代化を支援してきた。今回のRPS構築は、両国の長年にわたるパートナーシップにおける新たなマイルストーンとなる。

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