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12月の銀行貸出9.2%増に鈍化 金利上昇が実体経済に波及か

691字|2026.2.12|政治

中央銀行が発表した2025年12月の主要銀行による貸出残高は、前年同月比9.2%増。11月の10.3%から伸びが縮小

中央銀行

 フィリピン中央銀行(BSP)が11日までに発表した2025年12月の主要銀行による貸出残高(逆現先勘定を除く)は、前年同月比9.2%増だった。11月の10.3%から伸びが縮小しており、依然として高水準にある金利が企業の借り入れ意欲に影響を与え始めている格好だ。

 季節調整済みの前月比で見ると、12月の貸出残高は2%減少しており、年末の資金需要期としては異例の減速となった。居住者向け融資は9.7%増(11月は10.7%増)と堅調を維持した一方、非居住者向けは8.1%減と落ち込みが鮮明になっている。

 企業活動向け融資は全体で8%増加した。主要産業別では電力・ガス・空調供給が26.8%増(インフラ投資が牽引)、卸売・小売・自動車修理が10.8%増、不動産業が8.3%増、金融・保険業が3.9%増だった。特にエネルギー部門の伸びが著しく、国全体のインフラ近代化に向けた資金需要が旺盛であることを示している。

 一方で、個人消費を支える消費者ローン(クレジットカード、オートローン、一般目的の給与担保ローン等)は、前年同月比で21.4%増と、依然として20%を超える伸びを記録した。前月の22.9%からはわずかに減速したものの、旺盛な内需が景気を下支えしている構図が浮かび上がる。

 中央銀行は、銀行貸出を金融政策が経済に浸透するための「主要な伝達経路」と位置づけている。今回の伸び率鈍化は、これまでの利上げの効果が企業の設備投資を抑制し始めている兆候とも取れる。今後の追加利上げ、あるいは利下げへの転換を判断する上で、BSPは今後数ヶ月の貸出動向を慎重に見極める方針だ。

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