正式提案は「未受領」 「あぶくま」型護衛艦譲渡
海自の退役予定艦「あぶくま」型護衛艦の取得計画について比海軍「現時点で日本政府から正式な譲渡提案は届いていない」
フィリピン海軍のマリッサ・マルティネス報道官は10日の記者会見で、海上自衛隊の退役予定艦「あぶくま」型護衛艦の取得計画について、現時点で日本政府から正式な譲渡提案は届いていないことを明らかにした。
マルティネス氏は、昨年比海軍が「あぶくま」型を視察したことを認めつつも、「正式な提案は、海軍や比国防省に対してまだなされていない。国防省が最終判断を下すためには、まず日本政府からの正式な意思表示が必要だ」と述べた。
比海軍は、海上自衛隊が運用する全6隻の「あぶくま」型(2,000トン級)のうち、3隻の取得を検討している。これは、同海軍が採用している「運用・訓練・整備」の三交代制(SOP)に基づくもので、常に1隻を前線に配置できる体制を維持するためだ。
今後の焦点は、日本側の提案を待った上で①比海軍の既存システムと艦艇の装備が適合するか②譲渡および維持にかかる費用が、軍の近代化計画において妥当か――の2点を検討した上で国防省が最終判断を下すことになる。
「あぶくま」型は1980年代末から90年代初頭にかけて就役したベテラン艦で、2027年以降に順次退役が予定されている。南シナ海で中国との緊張が続く中、フィリピン側は対潜・対水上戦闘能力を持つ同艦の導入を、海軍力強化の柱の一つとして期待を寄せている。








