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「領土1インチも譲らず」 比軍が議員の領有権放棄案を一蹴

582字|2026.2.10|政治

南シナ海のカヤヤン諸島の領有権を放棄すべきだとする国会議員の提案に対し国軍「領土は1インチたりとも譲らない」

国軍ロゴ

 フィリピン軍は、南シナ海のカヤヤン諸島(スプラトリー諸島のフィリピン名)の領有権を放棄すべきだとする国会議員の提案に対し、「領土は1インチたりとも譲らない」とする政府方針を改めて強調し、断固として拒絶する声明を発表した。

 比海軍の西フィリピン海担当報道官ロイ・ビンセント・トリニダード少将は声明で、「国軍は国家の主権と領土の保全を守るという憲法上の責務において、歴史上一度も揺らいだことはない」と言明。「我々が守るべき領土は憲法で定義されており、そこにはバホ・デ・マシンロック(スカボロー礁)やカヤヤン諸島が含まれる」と強く主張した。

 議論の発端は、先週4日に行われた任命委員会でのロダンテ・マルコレタ上院議員の発言。同議員は、カヤヤン諸島が比の排他的経済水域(EEZ)外にあると主張した上で、「EEZですらない場所のために、なぜ我々や子供たちの命を捧げなければならないのか。問題を解決する最も簡単な方法は(諸島の)領有権を放棄することだ」と述べた。

 この発言に対し、海事法の専門家や国防アナリストからは「国家主権を軽視するものだ」と批判が噴出。マルコレタ氏は後に「発言の文脈が誤解されている」と釈明に追われた。

 比政府は現在、包括的な「群島防衛戦略」を掲げており、軍は領有権を争う中国などを念頭に、海洋権益の保護に向けた姿勢を一段と強めている。

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