電気料金補助の拡充を発表 低所得層の手続きを「自動化」
大統領は低所得者ら社会的弱者世帯を対象とした電気料金補助制度の適用ルールを大幅に簡素化すると発表
マルコス大統領は14日、低所得者ら社会的弱者世帯を対象とした電気料金補助制度「ライフライン・レート・サブシディ・プログラム(LRSP)」の適用ルールを大幅に簡素化すると発表した。また、住宅用太陽光パネルの余剰電力を売電する「ネットメータリング制度」の申請プロセスも迅速化させる方針だ。
大統領は、首都圏パシッグ市のメラルコ・シアターで開催されたエネルギー関連のイベントで、これまでの補助制度が複雑な要件により十分に活用されていなかったと指摘。2025年11月時点で、条件を満たす「パナウィッド・パミリアン・ピリピノ・プログラム(4Ps)」受給者約300万世帯のうち、実際に補助を受けているのは約33万4000世帯(11%)にとどまっていた。これを受け、今月より4Ps受給者は配電会社(DU)を通じてLRSPへ自動的に登録される運用を開始する。
新ルールの主なポイントは、①4Ps受給者の申請を待つのではなく、政府側から支援を届ける仕組みへ転換②月間電力消費量が50kWh以下の4Ps受給世帯は、電気料金が全額免除②貧困線以下で電力消費が少ない世帯も、個別登録により補助を受けられ――など。
大統領はまた、10年以上前から存在する「ネットメータリング制度(余剰電力買取制度)」についても、ルールが不明確であったために普及が遅れていたと認めた。これを改善するため、エネルギー省(DOE)、内務地方政府省(DILG)、公共事業道路省(DPWH)が共同通達に署名。地方自治体(LGU)での申請書類を標準化し、処理時間を厳守させることが決定した。さらに、エネルギー規制委員会(ERC)は配電会社に対し、意向表明書の受理から20営業日以内に相互接続を完了させるよう命じた。
マルコス大統領は、フィリピン最大の配電会社であるメラルコ(MERALCO)の協力を高く評価。大規模太陽光発電と蓄電池を組み合わせた「テラ・ソーラー・プロジェクト」や、遠隔地の電化推進、ネットメータリングへの積極的な対応を挙げ、「民間と政府が手を取り合い、電力をより手頃で信頼できるものにしていく」と決意を述べた。


