日本基準と信頼強化が鍵 セブ商工会議所「請負型」脱却見据える
セブ商工会議所は、日本企業にとって信頼できる長期的パートナーとして、請負型から戦略的パートナーシップへの移行を目指す
ビサヤ地方の経済中心地であるセブが、日本企業にとって信頼できる長期的パートナーとしての地位確立を目指している。セブ商工会議所のジェイ・ユバリョス会頭は、投資を呼び込むためには直接的な誘致活動よりも規律やビジネス基準の徹底こそが鍵になるとの考えを示し、新たな方針に舵を切った。地元英字紙ザ・フリーマンが11日付で伝えた。
ユバリョス会頭は、戦略の核心は「信頼」の強化にあると強調。家具輸出から物流、倉庫、不動産へと事業を拡大してきた同氏は、セブと日本の関係は「評判」によって支えられてきたと指摘し、「ビジネスの土台は信頼だ。日本とは社会的・文化的な結びつきも強く、伸びしろは十分にある」と語る。
セブには日本の製造業者や造船会社、輸出加工区の事業者が集積し、小売や外食、サービス分野でも存在感を示している。コロナ禍で観光や投資は減速し、完全回復には至っていないが、企業間ネットワークや人的交流に支えられ、関係は安定しているという。
商工会議所は今後、アニメーション制作やゲーム開発、デジタルメディアなど創造産業での高付加価値な協力を模索する方針。
セブの企業は既に日本や米国向けに請け負いサービスを提供しているが、今後、特に日本との戦略的パートナーシップへの移行を目指すためには、日本の業務基準との整合性を高める必要がある。セブ商工会議所は時間厳守や説明責任の明確化など、日本企業文化に通じる規律を自らの事業運営にも導入を進めている。
セブ商工会議所は今年、日本の治水対策や都市モデルを学ぶため企業幹部や地方自治体関係者による視察団を派遣する計画。(川上佳風)


