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動画撮影で猛毒のカニ食べ死亡 パラワン島のインフルエンサー女性

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料理インフルエンサーとして活動していた女性が動画撮影中に猛毒を持つカニ「デビル・クラブ」を食べ数日後に死亡

 ルソン地方パラワン州の沿岸都市プエルトプリンセサで、料理インフルエンサーとして活動していた女性(51)がSNS向けの動画撮影中に猛毒を持つカニ「デビル・クラブ」=和名ウモレオウギガニ=を食べ、その数日後に死亡した。地元当局は、海産物の摂取には細心の注意を払うよう住民や観光客に強く呼びかけている。

 亡くなったのは、エマ・アミットさん。今月4日、エマさんは自宅近くのマングローブ林で友人らと貝やカニを採集する様子を撮影していた。公開されたショート動画には、エマさんがココナッツミルクで煮込んだ海産物を楽しそうに食べる姿が移っていた。

 しかし翌5日、近隣住民によるとエマさんは激しい痙攣(けいれん)を起こし、地元の診療所へ運ばれた。その後、意識不明の状態で病院に転送されたが、すでに唇はどす黒い青色に変色しており6日に死亡した。

 地元ルズビミンダ村のラディ・ゲマン村長によると、エマさんの自宅のごみ箱からは見た目は鮮やかで「映える」「デビル・クラブ」の殻が複数発見された。

 「デビル・クラブ」は日本の南西諸島などを含むインド太平洋のサンゴ礁に広く生息しており、体全体にサキシトキシンやテトロドトキシン(フグ毒)といった強力な神経毒を蓄積している。加熱しても毒性は消えず、摂取後数時間で呼吸困難や麻痺を引き起こし、解毒剤はない。

 ゲマン村長によると、アミットさんは夫とともに海に慣れ親しんだベテランの「漁師」だったという。ゲマン村長は「アミットさんは危険なカニだということを知っていたはずで、なぜ食べてしまったのか理解に苦しむ。動画を投稿するという行為が判断を狂わせたのだろうか」と話している。

 地元の保険当局は、当日一緒に食事をした友人らの健康状態も注視している。また、プエルトプリンセサの住民に対し「デビル・クラブは絶対に食べてはいけない」と警告。動画のために自分の命でギャンブルような行為をしないよう呼びかけている。

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