フィリピン新聞

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「鳳梨の織糸」連載開始 19世紀フィリピン舞台の日本語小説

549字||文化・スポーツ

19世紀末の比を舞台とした歴史小説「鳳梨(ほうり)の織糸」が、日本の森鴎外記念会で連載開始された

川上佳風作、『鳳梨の織糸』英語版表紙
川上佳風作、『鳳梨の織糸』英語版表紙

 19世紀末のフィリピンを舞台とした歴史小説「鳳梨(ほうり)の織糸」が、日本の森鴎外記念会=東京都文京区=で連載開始された。当時の西ネグロス州の古都シライを舞台に、ドイツでの西洋留学を終えた青年が帰郷し、家族愛を深める短編抒情小説。英語訳The Holy Threadも3月からシライ市「アートスペース」で展示販売されている。

 著者の川上佳風氏は学習院大学で古典文学を学び、早稲田大学大学院で修士号を取得。小説では、古典的な文体で19世紀フィリピンの抒情風景を描き出す。題名の「鳳梨」はフィリピンの伝統織物のピーニャ刺繍の漢語名。

 英語版について、西ネグロス州立博物館館長のタニア・ロペス氏は、「とても詩的な文体で書かれ、祖父母たちの世代が経験した時代と感情の世界に読者を引き込む。」と評した。

 日本語版は文語で書かれ、森鴎外記念会編集部は「見事な雅文体」と評価し、連載を提案。著者の恩師の神田龍身氏(学習院大学名誉教授)は、「全くもって文体が秀抜」と讃えた。

 日本語版は森鴎外記念会から入手可能のほか、著者ウェブサイトからダウンロードできる。英語版The Holy Threadはアマゾンで販売中。

著者サイト: https://researchmap.jp/ykawakami

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