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配電事業者間で運営権争奪戦 北ダバオ州サマル市で

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ダバオ・ライト&パワー社による北部ダバオ電力協同組合の配電事業の運営管轄権の取得が裁判所で認められ、配電施設を強制収用

ダバオ・ライト&パワーによるサマル市の配電事業の運営権取得を伝える画像=パワー・フィリピンのニュースサイトより

 ミンダナオ地方南部の北ダバオ州で配電事業を行なってきた北部ダバオ電力協同組合(NORDECO)は26日にプレスリリースを発表し、同州サマル市(アイランド・ガーデン・シティ・オブ・サマル)でアボイティス財閥系の配電会社であるダバオ・ライト&パワー社(DLPC)に付与された所有権取得命令が「強制的に」実施されたとし、この動きが「完全に違法でありかつ政治的な動機によるものだ」と批判した。27日付け英字紙インクワイアラ―電子版が報じた。

 所有権取得命令はDLPCが申し立てていた民事訴訟においてパナボ市の地方裁判所が24日に決定を下したもので、翌25日にさっそく同命令が施行された。サマル市では以前から北部ダバオ電力協同組合が配電事業を行っていたが、今回の裁判所命令を受けてDLPCが新たに配電事業を行なうことになり、同協同組合の配電設備などの強制収用が行われた。

 しかし、同協同組合はプレスリリースで、地方裁判所の決定に対して再考の申立てを行ったことを明らかにするとともに、「管轄権紛争に対して2028年の政治的アジェンダを推進する一部政治指導者たちが関与している」と主張し、地元の政治家による勢力争いの道具として配電管轄権問題が利用されているとの認識を示した。

 また、最高裁が最近、ダバオ市を拠点とするDLPCの配電事業運営権の拡大を認めた判決についても、同協同組合は、「運営責任を認めただけであり、排他的な管轄権を認めたものではない」との立場を改めて強調した。

 配電協同組合と配電会社との間における運営管轄権を巡る争いはイロイロ州でも大きな問題となった。イロイロ電力協同組合とモア・エレクトリック&パワー社による配電管轄権争いでは最高裁大法廷が2025年1月に同一市場における複数の配電会社による重複した運営権を認める判断を下している。

 ミンダナオ地方電力協同組合協会(AMRECO)は声明で、最高裁判決を引用し、「この判決は重要な真実を強化している。つまり法による統治は少数の者のためでなく多数の者を保護するために存在しているということだ」と強調し、NORDECOの運営権も認められるべきだと訴えた。

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