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旅行税撤廃法案を承認 下院観光委員会

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下院観光委が旅行税撤廃法案を承認。同法案の成立には本会議で可決する必要があるが、代替財源の確保を求める声が高まっている

下院本会議場

 下院観光委員会(エレアノ・マドロナ委員長)は23日、旅行税撤廃を盛り込んだ関連法案6本を全会一致で承認した。同法案の一つは大統領の息子のサンドロ・マルコス下院議員が提出したもので、大統領自身も優先審議法案に指定していた。しかし、同法案が成立し施行された場合に、旅行税収を財源に組み込んできた観光インフラ企業特別区庁(TIEZA)などが大幅な予算削減に直面することになり、代替財源を特定できなければ、今後の歳入・歳出委員会での審議や本会議での決議を経て最終的に承認されるか否かは不透明となっている。24日付英字紙スターが報じた。

 TIEZAのマーク・ラピッド最高執行責任者によると、2025年だけで政府は旅行税を通じて87億ペソの税収を確保しており、その96%は航空会社のエコノミークラスの乗客が支払っている計算となる。この旅行税収のうち50%がTIEZAに、40%が高等教育委員会に、残り10%が国家文化芸術委員会の基金などに振り分けられている。

 TIEZAでは代替の財源がないまま旅行税が撤廃されると約300人の職員が解雇されると予想されている。高等教育委員会もその高等教育開発基金(HEDF)の85・6%が旅行税収からの資金に依拠しており、これが失われると奨学生制度や研究機関の設備拡充、観光教育プログラムなどへの支援が影響を受ける見込みだ。

 特にHEDFを通じて全国の高等教育機関1906校に通う540万人の生徒が履修を継続するための支援プログラムに投入されているほか、160万人の比人奨学生を支援しているため、旅行税の撤廃は高等教育分野にも大きな影響を残す可能性がある。

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