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外国人旅行者数でセブ地方が首位 「ビサヤ地方一帯」など新構想も推進

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セブ州を含む中央ビサヤ地方、外国人旅行者の最も多い地域として首位を維持

 セブ州を含む中央ビサヤ地方が、外国人旅行者の最も多い地域としての地位を維持している。政府系シンクタンク、フィリピン開発発展研究所(PIDS)の観光業調査報告によると、同地域の2000~24年の外国人到着数はのべ3150万人に達し、首都圏を含む他地域を大きく上回った。国内旅行者数でも2位となる6010万人を記録している。地元英字紙セブ・デーリー・ニュースが19日付で伝えた。

 PIDSは同地域を「国家の国際玄関口」と位置づけ、特にセブ市がその経済・文化の原動力であると指摘している。国際線ネットワーク、白砂のビーチ、世界的なダイビングスポット、歴史遺産などが結びつき、地域の競争力を高めているという。

 特にセブは英語教育、医療教育に加え、フィリピン武術(FMA)の「国際巡礼地」として世界的地位を確立。アーニスやエスクリマ修練のため長期滞在する訪問者が増え、滞在日数と消費額を押し上げているという。

 また、エコツーリズムでもセブ州アログインサンのボホ川クルーズは持続可能な地域観光モデルとして国内外から注目されている。さらに、カワサン滝でのキャニオニングは若年層の人気を集める冒険観光の代表格だ。

 一方で、急増する観光需要は都市インフラに負荷を与えている。セブ都市圏では交通渋滞、廃棄物管理の不備、大気汚染が課題となり、ボホールやセブでは「オーバーツーリズム」への懸念も指摘される。気候変動の影響を受けやすい沿岸地域であることも、長期的なリスクを高めている。

 将来的に、中央ビサヤ地方は西・東ビサヤ地方と連携する「ワン・ビサヤ」構想の中心的役割が期待されている。ダイビング回廊や歴史・食文化回廊など、島々を結ぶ「海の観光ハイウエー」を形成し、観光集中を緩和しつつ持続可能な成長を目指している。(川上佳風)

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