上司への盲従者たちの末路 法執行機関の職員らは国内法を熟知せよ
軍隊や警察組織では、任務を効率的に遂行し作戦の成功を確実にするために、構成員は上官の命令に従うことが求められる。しかし上官の命令が時に違法となる場合もある。国家警察および国軍の構成員は、命令に従う際の境界線を認識するため、国内法と所属組織の規則・規程を熟知していなければならない。
前政権下で展開されたいわゆる「麻薬戦争」にまつわる正義と説明責任の追求は、盲目的な服従についての教訓となるべきだ。ドゥテルテ氏は大統領在任6年間、違法薬物撲滅のための残忍な取り締まりについて「全責任は自分が負う」と国家警察に繰り返し保証した。「麻薬密売人やその他の犯罪容疑者を殺害する」という選挙公約を法執行機関が実行する中「警察の代わりに批判を受け、投獄されるのは自分だけだ」と述べていたのだ。しかし退任後に議会調査を受けたドゥテルテ氏は、麻薬容疑者への発砲命令について、警察は抵抗する者に対する正当防衛の場合にのみ殺害を選択できるという言い方に変えた。
だが、こうしたケースは10代の犠牲者キアン・デロスサントス、カール・アンジェロ・アルナイズ、レイナルド・デグズマンの殺害事件などに当てはまらない。加害者の警察官らは裁判を受けて終身刑に直面しているが、ドゥテルテはこれらの殺害事件から即座に距離を置いた。
そもそもこれらの事例は麻薬戦争における正義の追求において例外であって、むしろ規則となってはいない。そして刑務所に送られた警官らは下級の者たちである。現在ドゥテルテを拘束している国際刑事裁判所は、麻薬戦争を担当する最高幹部、特に彼が市長だった頃の故郷ダバオ市における、いわゆる「死の部隊」による弾圧の背後にいた者たちをも追及している。
超法規的な殺害への関与を問われる者たちの常套的な弁明は、「単に命令に従っただけであり、その正当性を前提としていた」というものだ。しかし法執行官こそ、命令が重大な法違反につながる場合には「越えてはならない一線」があることを、誰よりも理解しなければならない。特に人命を奪う行為に関しては、明確な一線を引く必要がある。(16日・スター)

