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聖週間の巡礼者が残した「爪痕」 聖なる山バナハウに大量のごみ」

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比屈指のの霊峰として知られるバナハウ山では、聖週間の巡礼者や観光客が残した大量のごみが深刻な問題に

ケソン州ドロレスのバナハウ山で、巡礼者や観光客が残したごみを回収する保護区域管理事務所職員と、集められたごみ
ケソン州ドロレスのバナハウ山で、巡礼者や観光客が残したごみを回収する保護区域管理事務所職員と、集められたごみ=保護区域管理事務所

 フィリピン屈指の霊峰として知られるバナハウ山では、聖週間の巡礼者が残した大量のごみが深刻な問題となっている。ケソン州ドロレスの保護区域管理事務所(PAMO)は復活祭の5日、前日の「聖土曜日」に実施したクリーンアップ作戦により、バランガイ(最小行政区)キナブハヤン周辺だけで計42袋分もの多種多様なごみが回収されたと発表した。高額な燃料代を払ってまで聖なる地を訪れた人々の足跡は、祈りの言葉ではなく、放置された廃棄物という形で山肌に刻まれていた。

 キナブハヤンはバナハウ山への主要な入り口の一つであり、今回の聖週間も多くの巡礼者や観光客が「プエスト(聖地)」と呼ばれる洞窟や滝を訪れた。環境天然資源省やドロレス市長は、事前に「ごみ袋を持参し、自分のごみは持ち帰る」というルールを遵守するよう再三呼びかけていたが、結果としてその呼びかけは空虚なものとなった。PAMOのスタッフは、「真の信仰とは単なる祈りではなく、主が創られた万物を慈しむことにある」と強い憤りを表明しており、捨てられたプラスチックや飲食の残骸が、山の脆弱な生態系に及ぼす影響を危惧している。

 バナハウ山の中心部は、長年の環境破壊からの回復を待つため2004年以来立ち入り禁止となっており、現在は限定された区域でのみ入山が許可されている。かつて50万人以上が押し寄せ、壊滅的なダメージを受けた歴史を持つこの山において、ごみ問題は「信仰」と「マナー」の乖離を改めて浮き彫りにした。

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