ICCへの再加盟を否定 ドゥテルテ氏拘束1周年を前に静観の構え
カストロ広報担当がニューヨークでの記者会見で国際刑事裁判所に再加盟する計画は現時点ではないことを明らかにした
大統領府のクレア・カストロ広報担当は9日、滞在先のニューヨークでの記者会見において、フィリピンが国際刑事裁判所(ICC)に再加盟する計画は現時点ではないことを明らかにした。カストロ氏は、マルコス大統領の立場は一貫して変わっておらず、ローマ規定からの脱退状態を維持する方針であると言及。大統領本人から「現時点で再加盟することはない」との直接的な言葉があったことを強調し、国内外で関心が高まっているICC復帰論を改めて否定した。
比は、ドゥテルテ前政権下の2018年3月、当時進められていた「麻薬戦争」に伴う人道に対する罪の予備調査に反発する形で、ローマ規定の撤回を表明し、19年3月17日に正式にICCを脱退した。
現在、ドゥテルテ前大統領はオランダ・ハーグのICC拘禁センターに収監されており、11年から19年にかけて行われた超法規的殺害に対する審理を受けている。今回の発表は、前大統領が拘束・移送されてからちょうど1年というタイミングに重なり、支持者らによる反発や政情の不安定化を回避する狙いもあると見られる。
マルコス政権はこれまで、国内の司法制度が十分に機能していることを理由に、ICCによる介入は主権の侵害であるとの立場を崩していない。ニューヨークの国連本部では「ルールに基づく国際秩序」への支持を訴えている大統領だが、ICCへの復帰については、国内の政治的バランスやドゥテルテ派との関係、さらには現在進行中のサラ副大統領の弾劾手続きなど、複雑な内政事情を背景に極めて慎重な舵取りを続けている。
明日11日には、ドゥテルテ派による大規模な抗議デモが首都圏で予想されており、今回の「非復帰」の再確認が、熱を帯びる支持者らの感情にどのような影響を与えるかが注目される。






