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1000人規模の自衛隊員参加へ 今年の比米演習「バリカタン」

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今年4月から5月にかけて実施される比米合同軍事演習「バリカタン」に、日本から約1000人の自衛隊員が参加へ

国軍ロゴ
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 フィリピン国軍(AFP)のロメル・コルドバ副参謀総長は6日、シンクタンクのフォーラムにおいて、今年4月から5月にかけて実施される比米合同軍事演習「バリカタン」に、日本から約1000人の自衛隊員が参加する見通しだと明らかにした。昨年9月に日比両国間で「円滑化協定(RAA)」が発効して以来、自衛隊がオブザーバー枠を超え、これほどの規模で実戦的訓練に加わるのは初めて。

 今年の「バリカタン」は、参加国と人員数において史上最大規模の一つとなる見込みだ。コルドバ少将によれば、日本のほか、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、さらにフランスも部隊を派遣する。また、「国際オブザーバー・プログラム」には別途18カ国が参加を予定しており、フィリピンを舞台とした多国間防衛協力の枠組みが急速に拡大している。

 昨年の演習(2025年4~5月)では約1万4000人の比米豪軍が参加したが、当時の自衛隊はオブザーバーとしての参加に留まっていた。今回の1000人規模への拡大は、日比間の防衛協力が「象徴」から「実務・実戦」のフェーズへ移行したことを象徴している。

 今回の自衛隊の本格参加を可能にしたのは、25年9月11日に発効した日比RAAだ。この協定により、部隊の相互派遣に伴う手続きが簡素化され、共同訓練や災害救助における迅速な展開が可能となった。

 コルドバ少将は、23年末以降、比が「志を同じくする国々」と実施した二国間・多国間の海上協力活動(MCA)が計35回に達したと言及。「これらの活動は、西フィリピン海(南シナ海)における多国間協力と『集団的抑止』を体現するものだ」と強調した。

 演習の主な舞台は、中国による一方的な現状変更の試みが続く西フィリピン海となる見通しだ。フィリピン軍は、自衛隊や米軍との共同航行や高度な戦術訓練を通じて、国際法に基づく海洋秩序の維持に向けた強い意思を内外に示す狙いがある。

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