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2件が形式審査を通過 副大統領への弾劾訴追

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下院司法委員会はサラ・ドゥテルテ副大統領に対する計4件の弾劾訴追案のうち2件について「形式的に十分」であると宣言

サラ副大統領
サラ副大統領

 フィリピン下院司法委員会は2日、サラ・ドゥテルテ副大統領に対する計4件の弾劾訴追案のうち、2件について「形式的に十分」であると宣言した。これにより、訴追案の内容が憲法上の弾劾事由に該当するかを精査する「実質的充足性」の審理へ進むことが決定した。

 今回の委員会決定では、これまでに提出されていた四つの訴追案が整理された。受理されたのは、ホセ・サバラ神父らによる訴追案(レイラ・デリマ下院議員らが支持)と、ナサニエル・カブレラ弁護士による第3・第4の訴追案。2日に提出された第1訴追案は、最高裁の過去の判決に基づき「前回の弾劾手続き(2月6日)から1年間は新たな手続きを開始できない」とする規定に抵触したとして、22対10の採決で退けられた。市民団体「ティンディグ・ピリピナス」による第2訴追案は、手続きの迅速化のため提出者が取下げた。

 今後審理される主な弾劾事由には、①副大統領府(OVP)および教育省(DepEd)における計約6億1,200万ペソの機密費(機密資金)の流用疑惑②マルコス大統領夫妻およびロムアルデス下院議長を標的にした暗殺者を雇ったとする発言③収入に見合わない説明のつかない資産の存在と、資産報告書への不備④ダバオ市長時代を含めた人権侵害への関与や、現政府の不安定化工作への加担――などが含まれている。

 司法委員会のゲルビル・ルィストロ委員長は、今回の決定により、手続きが実質的な証拠精査の段階に入ることを明言。もし実質的充足性が認められ、下院本会議で全議員の3分の1以上が賛成すれば、弾劾案は上院へ送られ、上院が「弾劾裁判所」として最終的な罷免の是非を判断することになる。

 サラ・ドゥテルテ副大統領側は、これら一連の手続きを「政治的な動機に基づく迫害」として一貫して否定しているが、下院での手続きが正式に動き出したことで、政局の緊張はさらに高まることが予想される。

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