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100億ペソの緊急支援を指示 燃料高騰による「食料インフレ」阻止へ

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大統領は、燃料価格の暴騰を受け影響を受ける農家および漁師を支援するために約100億ペソを配分するよう命じた

養殖ケージで作業する漁師ら(資料写真)
養殖ケージで作業する漁師ら(資料写真)=国営PNA通信

 マルコス大統領は19日、中東情勢の緊迫化に伴う燃料価格の暴騰を受け、影響を受ける農家および漁師を支援するために約100億ペソを配分するよう命じた。ラルフ・レクト官房長官によれば、今回の指令は既存の燃料補助金プログラムを大幅に拡充し、受益者の中に「食料生産者」を明示的に加えることを目的としている。政府は、燃料価格の上昇が食料価格の暴騰(食料インフレ)を誘発する負の連鎖を断ち切りたい考えだ。

 レクト官房長官は会見で、「燃料インフレが食料インフレの引き金になることは明白であり、それを緩和しようとしている」と述べた。特に漁業においては、市場価格の最大75%を燃料費が占めている実態を指摘。燃料不足や価格高騰によって漁師が海に出る時間を短縮すれば、供給不足による魚の価格高騰を招くと警鐘を鳴らした。また、現代の農業においてもトラクターから収穫機に至るまで機械化が進んでおり、燃料価格の動向が米や野菜の生産コストに直結している。

 今回の100億ペソの財源は、農務省の2026年予算に含まれる「農家・漁師向け大統領支援プログラム(PAFF)」から捻出される。本来、PAFFの放出は今年第2四半期または第3四半期に予定されていたが、中東危機の深刻化を受けて大統領が前倒しでの実施を指示した形だ。レクト氏は「農業省には過去の支援実績という『組織的な記憶』がある。リストも準備できており、迅速な支援が可能だ」と述べ、ラウレル農務相に対し、一刻も早い執行を求めた。

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