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投資環境整備を確約 比韓、戦略的経済同盟へ深化

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マルコス大統領と韓国の李在明大統領は首都圏パサイ市で開催された「比韓ビジネス・フォーラム」に出席

帰国の途に就く李在明大統領
帰国の途に就く李在明大統領=国営PNA通信

 マルコス大統領と韓国の李在明大統領は4日、首都圏パサイ市で開催された「比韓ビジネス・フォーラム」に出席し、両国の経済協力関係を新たな次元へと引き上げる一連の合意を高く評価した。フォーラムでは、造船、原子力、電気自動車(EV)、航空宇宙、重要鉱物などの戦略的分野において、総額約25億ドル(約3700億円)規模の投資およびビジネス協力が表明された。

 今回の合意の柱となるのは、エネルギーと次世代インフラだ。特に、長年休止状態にあるバタアン原子力発電所の稼働に向けた韓国による予備調査の開始や、現代自動車による公共交通の電動化およびEV充電インフラ整備への本格参画は、フィリピンのエネルギー安全保障と「グリーン経済」への転換を加速させるものとして期待されている。また、サムスンによる半導体関連施設の拡張なども議論の対象となり、ハイテク産業におけるサプライチェーンの強化が改めて確認された。

 マルコス大統領は演説で、投資家の信頼を揺るぎないものにするための大胆な政策改革を約束。500億ペソ以上の大規模投資を支援する「CREATE MORE法」や、株式取引税を0・6%から0・1%へと引き下げる「資本市場効率化促進法」などの法的枠組みに言及。さらに、戦略的投資の認可を迅速化する「グリーンレーン」の運用を徹底することで、官僚的な手続きという障壁を排除し、ビジネスコストの削減を断行する姿勢を明確にした。大統領は、これらの措置がダイナミックで強靱な経済を構築するための首尾一貫した戦略であると強調した。

 両国は、2030年までに二国間貿易額を200億ドルにまで引き上げるという「ビジョン2030」の達成に向けて足並みを揃えている。マルコス大統領は、「進歩は人々の生活を改善して初めて意味を持つ」と述べ、あらゆる合意が最終的には国民の雇用創出と生活の向上に寄与すべきであるとの原則を説いた。急速に変化する国際情勢の中で、信頼できるパートナーである韓国との密接な協力は、戦略的かつ原則に基づいた選択であり、両国が明日の要求に備えるための強固な礎となる。

 李在明大統領は同日、シンガポール、フィリピン歴訪を終え、帰国の途に就いた。

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