「共に未来を織りなす」 日比国交70周年、「フィリピン・ココナッツ」展
比貿易産業省は東京ミッドタウン・デザインハブにて旗艦プロジェクト「フィリピン・ココナッツ:生命の樹、イノベーションの種」を開催
フィリピンと日本の国交正常化70周年を祝う幕開けとして、比貿易産業省(DTI)は、東京ミッドタウン・デザインハブにて旗艦プロジェクト「フィリピン・ココナッツ:生命の樹、イノベーションの種」を開催した。公式テーマ「共に未来を織りなす:平和、繁栄、可能性」の下、ココナッツを科学、デザイン、持続可能性が融合した「高付加価値なイノベーション・プラットフォーム」として日本市場へアピールした。
1月19日から30日まで開催された本展は、在日比大使館貿易投資部(PTIC東京)が主導し、サルセド・オークションズの監修により実現した。会場では、ココナッツを単なる農産物としてではなく、現代的なアートや建築、先端医療の素材として提示。具体的には①ココナッツ水由来の細菌セルロースを用いたPatchMed社の創傷ケア材②照明: ハシエンダ・クラフツ(Hacienda Crafts)による、ココナッツ繊維と伝統的な「イカット(絣)」織を融合させたランプ、およびラマナ(Lamana)によるココナッツの幹を活用したデザイナーズ家具③浸食防止に役立つジオテキスタイル(土木用シート)や、持続可能な航空燃料(SAF)への転換技術――などの革新的な活用法が紹介された。
本展のハイライトの一つは、2026年にフィリピンで開催されるASEANサミットの公式会場に指定された「ココナッツ・パレス(タハナン・ピリピノ)」の展示だ。フィリピンの国民的建築家フランシスコ・マニョサ氏が、木材から壁面装飾に至るまでココナッツを駆使して設計したこの歴史的建築の資料や3Dモデルが公開され、フィリピン人の独創性と強靭さの象徴として紹介された。
今回のプロジェクトは、共和国法11524号に基づく「ココナッツ農家・産業開発計画(CFIDP)」の資金協力により実施されている。フィリピンでは350万人以上の農家がココナッツ産業に従事しており、関連する国民は1000万人に及ぶ。駐日フィリピン大使のマイリーン・ガルシア=アルバーノ氏はオープニングセレモニーで、「ココナッツはフィリピンの魂。この展示会は、我々の伝統的な資源がいかにして日本との持続可能な未来を築くための『革新の種』となり得るかを示している」と述べた。
また、PTIC東京のアンガラ=マタイ貿易公使は、30億ペソ規模の統合ココナッツオイル加工施設の建設計画についても言及。「これは単なる展示ではなく、具体的な投資と市場取引への変換を目指した戦略的な一歩だ」と強調した。




