団結してエネルギー危機に対処を セブで開催するASEAN首脳会議に向けて
東南アジア諸国連合(ASEAN)は今年2月、多様性に富み人口の多いこの地域が「世界的な不確実性の高まり」を背景に統一的なプログラムの実施に乗り出すとして、2026年を地域エネルギー協力にとっての「転換点」と位置づけていた。
その懸念されていた不確実性は、わずか数週間後の2月28日、米国とイスラエルがイランを攻撃したことで現実のものとなった。これにより、同地域、ひいては世界全体が、またしても予期せぬ紛争に巻き込まれ、燃料価格だけでなく生活必需品やサービスの価格も急騰し、地域の成長を損なうと予測されている。
実際、10週目に突入したこの中東紛争は、単なる石油危機にとどまらない大惨事であり、ASEANが緊急性を持って行動し、協力して地域のエネルギー安全保障、持続可能性、そして連結性を強化することが、これまで以上に急務となっている。
そこで先週、ASEAN各国のエネルギー担当大臣は、個々の国としてではなく、地域全体として、地域のエネルギーおよび食料の安全保障を守るための協力を強化するという決意を改めて表明した。「ASEANは、状況の評価だけでなく、対応においても一致している。閣僚らは、特にエネルギー、食料、サプライチェーンに関する課題は本質的に地域的なものであり、地域的な課題であるからこそ、調整された地域的な対応が必要であるという点で合意した」と、クリスティーナ・ロケ貿易相兼ASEAN経済共同体(AEC)理事会議長は強調した。
石油危機のこの地域への深刻な影響を受け、アジア開発銀行(ADB)は、今年の地域経済成長率見通しを5.1%から4.7%へと大幅に下方修正し、インフレ率の予測を2025年の3%から2026年には5.2%へと引き上げた。
ADBはさらに、紛争の再激化により5月に物価がさらに上昇した場合、地域の成長率は4.2%までさらに減速する一方、インフレ率、すなわち一般的な世帯が購入する生活必需品やサービスの価格上昇率は、今年7.4%と数年ぶりの高水準に達し、その結果、地域全体でより多くの市民が再び貧困に陥ることになると指摘した。
燃料需要のほぼすべてを中東から輸入しているフィリピンでは、4月のインフレ率がすでに7.2%に達したと報告されているが、米国とイランの間の不安定な停戦は崩壊するリスクにさらされていることから、状況はさらに悪化する可能性がある。「我々が直面しているのは、一時的な変動にとどまらず、世界のエネルギー・貿易ネットワークに対する構造的かつ長期にわたる混乱である」と、ADBの神田眞人総裁は強調している。
この激動の時期にASEAN議長国を務めるフィリピンは、この立場を活かし、今後のハイレベル会合が単なるおしゃべりの場にとどまらず、具体的な成果を生み出す重要な会合となるようにしなければならない。
例えば、比が直ちにとれる措置の一つとして、ASEAN首脳に対し、「石油安全保障に関するASEAN枠組み協定」の批准を早急に進めるよう働きかけることが挙げられる。同協定は、緊急時の燃料共有や、前例のない供給途絶に対する共同対応の道を開くものである。これと並行して、医療や物流といった不可欠なサービスに向けた地域全体のエネルギー供給を確保するのに役立つ「ASEAN電力網」の早期実現も推進すべきである。
長期的には、フィリピンはASEAN首脳に対し、「2026-2030年ASEANエネルギー協力行動計画」の推進に向けたコミットメントを強化するよう主導的な役割を果たすことができる。同計画では、2030年までに一次エネルギー供給総量に占める再生可能エネルギーの割合を30%、発電設備容量に占める割合を45%に引き上げることを定めている。
ロケ氏は、こうした一連の措置が、今週セブで開催されるASEAN首脳会議に提出され、AEC(東アジア共同体)が採択する共同声明に盛り込まれると明らかにした。「ASEANは、特に不確実な時代において、一致団結して行動するときに最大の力を発揮する。議長国として、フィリピンは、我々の対応が実用的かつ協調的であり、最も重要なこと、すなわち『人々』に焦点を当てたものであることを確保することに引き続き尽力したい」と同氏は述べた。
確かに今は困難な時期であるが、わが国には、「共に未来を切り拓く(Navigating Our Future, Together)」という議長国のテーマにふさわしい、リーダーシップを発揮し、重要な施策を成し遂げるまたとない機会が与えられている。そうすることで、中東における今回の混乱だけでなく、将来必ず発生するであろうその他の危機に対しても、この地域がより万全の態勢で対処できるようになるだろう。(5日・インクワイアラー社説)






