フィリピン新聞

マニラ
33度-24度
両替レート
1万円=P3,740
$100=P6050

石油危機に加え水危機も 「水資源管理省」設立が急務

1466字||社会|新聞論調

 現在、世界が原油価格の高騰に揺れている一方で、専門家たちは過去数十年にわたり、次の世界的な紛争は水をめぐって起こるだろうと警告してきた。フィリピンでは、この重要な天然資源の不足が何世代にもわたって続いており、依然として人口の約3分の1、4000万人が飲料用水を利用できない状況にある。

 さらに、環境天然資源省(DENR)のデータによると、地下水が不足している地域が1998年の9カ所から現在では26カ所に急増している。これは、生命維持や国家の食糧安全保障に不可欠な水資源へのアクセスがさらに制限されることを示唆している。また、今年後半に発生するであろうエルニーニョ現象もさらなる負担を生むだろう。

 先週、クナ環境天然資源相代行は、国内の主要な河川流域のうち15カ所が「限界の限界まで追い込まれており」、「井戸が枯れ果て」、「農業のエンジンが失速している」と述べた。DENRの推計によると、全国的な水へのアクセス格差を埋めるには、約2500億ペソの投資が必要とされる。特に、送水距離が長いために飲料水価格が高騰している地域では、その必要性が顕著である。

 フィリピンでは水道水は飲用に適さないとされるため、飲料水の供給は巨大なビジネスとなっている。飲み水の提供が公共サービスではなく、人々にとって必要不可欠な出費となっているのだ。特に貧困層にとっては生活費の大きな負担となり得る。

 DENRは、水へのアクセス向上への最大の課題の一つが資金不足であるとしている。デビッド環境天然資源次官は、過去数年間の財源が「極めて限られていた」ため、同省が予算管理省に要請できたのは「わずかな額」に過ぎなかったと嘆いた。これは、政府が水資源の保全と管理を全く重視していないことを反映しているのではないだろうか

 フィリピン開発研究所とフィリピン農林・天然資源研究開発評議会が2004年に発表した報告書『Winning the Water War』は、「2025年までの予測によれば、フィリピンは東南アジア諸国の中で、年間水資源に占める取水量の割合が依然として最も高くなるだろう」と指摘している。当時からすでに、同書は「現在の傾向が続けば、遅かれ早かれ取水量が利用可能な水供給量に追いつくため、国は水資源管理計画を策定しなければならない」と警告していた。

 同書の出版から20年以上が経過した今も、問題は未解決のままである。わが国の水管理体制は依然として分断されたままであり、その主な原因は、複数の政府機関が水資源を管理していることにある。例えば、灌漑、飲料水、洪水対策はそれぞれ異なる部署が担当している。つまり、水を一つの共有資源として管理するのではなく、誰が利用するかによって別々の「商品」として扱われているのである。しかし、元環境天然資源相のロティリヤ氏が以前指摘したように、「水をめぐる課題は相互に関連し、変化し続けている」ため、本来はそうあるべきではない。

 長らく懸案となっているのは、分断された水ガバナンスを解決し、水資源の管理、計画、規制という任務を一つの主要機関の下に置く「水資源省」の創設である。下院は昨年12月、この法案を最終読会で可決したが、上院の法案は現在、委員会段階で審議中である。マルコス大統領は、この画期的な法案の成立を推進し、官僚主義による停滞を解消するとともに、数百万人のフィリピン人の基本的人権を脅かす深刻化する水危機に対処するための解決策を押し進めるべきだ。(29日・インクワイアラー社説)

新聞論調