OFWへの起業支援プログラムが本格始動 中東帰国者を視野に20億ペソ予算割り当て
海外で働くフィリピン人労働者の起業支援に20億ペソが割り当てられたことは、歓迎すべき進展だ。資本へのアクセスを提供することは重要だが、事業が存続するには多くの支援が必要だ。OFWネゴショ(事業)基金プログラムには、この国で事業を行う上での多くの障害からの保護も含まれなければならない。小規模企業から大規模企業まで、起業家たちは長年、これらの障害に不満を抱いてきたからだ。
貿易産業省は3月12日からOFWネゴショ基金を発足させると発表した。この基金は、貿易産業省の中小企業公社によって管理される。この基金は、数百万人のOFWが居住する中東で紛争が激化する中で展開される。外交当局は、ドナルド・トランプ米大統領がイランの指導者交代を目的としたイラン爆撃を命じた際に当初予測していた3~4週間よりも、戦争が長引く可能性があると警告している。
中東に滞在する海外出稼ぎ労働者(OFW)の間では、今のところフィリピンへの帰国を急ぐ動きは見られない。これは、現状では避難すること自体が困難であることに加え、母国では期待できない給与を得られる仕事を辞めることに躊躇する人が多いことも一因だ。また、リスクを伴うため、中東では武力紛争時には給与が大幅に上昇する傾向もあるのだ。
しかし、帰国を希望する人々にとって、貿易産業省の新プログラムは歓迎すべき取り組みだ。このプログラムでは、OFWは3万ペソから200万ペソまでの融資を受けることができる。また、500万ペソまでの融資は担保不要で、初年度は元本と利息の支払いが免除される。申請はオンラインまたは全国1431か所のDTIネゴショセンターで行うことができるという。
支援は申請段階から開始する必要があり、事業提案の審査におけるデューデリジェンスを損なわないようにしつつ、可能な限り簡素化する必要があるだろう。事業の立ち上げから、あらゆる困難を乗り越えて事業を継続していくまで、専門家による指導は不可欠だ。
また、起業家となったOFWは、バランガイレベルから政府高官に至るまで、非効率性と腐敗に起因する、ビジネス界を悩ませてきた官僚主義から保護されなければならない。
多くのOFWは、国内で事業経営に挑戦したものの、諦めて海外で安定したやりがいのある仕事を求めることを決意した者も多い。OFWネゴショ基金プログラムは、こうした状況とは異なる成果をもたらすはずだ。(9日・スター社説)

