フィリピン新聞

マニラ
30度-26度
両替レート
1万円=P3,840
$100=P6142

海外投資約束額増加も実際の投資は減少 投資家の信頼損ねる汚職や煩雑な手続き

1016字||社会|新聞論調
新聞論調
新聞論調

 第2半期の投資額に関する朗報がもたらされた。比国家統計庁の報告によると、外国人投資家からの投資約束額は、2026年第2四半期に1152億ペソと前年同期の684.8億ペソから68%増加したのだ。

 これらの投資約束(登録投資)は、バタアン自由港庁、基地転換開発庁、投資委員会、バンサモロ投資委員会、クラーク開発公社、クラーク国際空港公社、比経済区庁、およびスービック湾都市圏庁によって承認された。

 しかし、これらの投資は実現するかどうかは定かではない。実際の投資額に関しては、その数字は決して明るいものではないからだ。5月の外国直接投資純流入額は11年ぶりの低水準に急落し、前年同月の5億9500万ドルから64.7%減の2億1000万ドルとなり、4月の2億5000万ドルと比べても16%減少した。

 地域内で比は、外国直接投資(FDI)の面で出遅れている。投資の約束額が増加しているというニュースは喜ばしいが、課題はそうした約束を現実のものにすることにある。

 国内外の投資機関はかねてより、同国での事業展開を阻む要因を指摘してきた。その中には、バランガイ(最小行政区)レベルから始まる煩雑な手続き、脆弱な規制環境や信頼性を欠く司法制度、不十分なインフラ、高い電力・人件費、そして高額な物流コストなどが挙げられる。

 洪水対策やその他の公共事業における汚職をめぐり、政府高官や国会議員らが関与していることが発覚したスキャンダルは、企業の信頼をさらに損なった。投資グループ、多国間機関、経済学者らは、企業の信頼を回復するためには、汚職問題の迅速な解決が重要であると強調している。

 ビジネス環境の改善を直接目的とした法律が最近少なくとも2つ成立したにもかかわらず、投資家たちは、主に賄賂の徴収を目的とした山のような官僚的な手続きについて、依然として不満を訴え続けている。

 比は、地域における投資競争が熾烈であることを肝に銘じなければならない。近隣諸国は多くの面でわが国を凌駕しており、わが国の伝統的な強みである「英語を話す熟練労働者」という優位性を強めるべく、積極的に動き出している。

 海外出張を好む政府高官たちは、自身の出張を正当化するために、投資の約束額を誇示したがる。しかし、そうした約束は破られる可能性がある。それらが確固たる投資へと結びついて初めて、自慢できるものとなるのだ。(8月15日・スター社説)

社会