バンサモロ教育改革へ「合同作業部会」設置 国と自治政府の政策を一本化
バンサモロ・ムスリム自治地域の教育改革を加速させるため、国の教育機関と自治政府の橋渡しを担う「テクニカル作業部会」を設置することで合意
フィリピン教育第2国家委員会(EDCOM 2)は25日、バンサモロ・ムスリム自治地域(BARMM)の教育改革を加速させるため、国の教育機関と自治政府の橋渡しを担う「テクニカル作業部会(TWG)」を設置することで合意した。同日パサイ市で開催された合同会議でBARMMの教育危機を指摘した最新報告書が提出され、燃料高騰や経済危機の影響で深刻化する「教育の空白」を埋めるための全政府的な対応が急務であるとの認識で一致した。
新設されるTWGは、教育省(DepEd)、高等教育委員会(CHED)、技術教育技能開発庁(TESDA)と、BARMMの基礎・高等・技術教育機関(MBHTE)の役割分担を明確化し、資金調達やプログラム実施の効率化を図る。ジアウル・ラーマン・アロント・アディオン下院議員は、「BARMMが国の教育システムの『サブシステム(下位組織)』としてどう機能すべきか、その定義を明確にする必要がある」と言明した。
EDCOM 2が提出した報告書「転換点:必要な改革の10年(2026-2035)」では、BARMMが直面する問題として①児童の発育不全率は34・3%、貧血は16・9%に達する②世帯の48・2%が食料不安に直面しており、学習の土台が揺らいでいる③実用的識字率は64・7%に留まり、低学年の約半数が「読解力不足」に分類。パンデミックの影響で学力は全国レベルより3~4年遅れている――などの衝撃的なデータが示された。
これに対し、MBHTEのモハガー・イクバル氏は「提示された課題を真摯に受け止め、プログラムを再調整する」と表明。24日発表された256億ペソの給食プログラムや、現在承認されているミンダナオ高速道路プロジェクトなどのインフラ・社会支援と連携し、35年までの10年間で教育水準を全国レベルへ引き上げる構えだ。






