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「決定的な証拠などない」 ドゥテルテ氏弁護人、ICCで断言

541字||社会

再開されたドゥテルテ前大統領の予審公判で、弁護士が「前大統領を殺人事件に結びつける決定的な証拠は一点も存在しない」と主張

ドゥテルテ前大統領

 国際刑事裁判所(ICC)で26日に再開されたドゥテルテ前大統領の予審公判で、弁護側のニコラス・カウフマン弁護士は、「前大統領を殺人事件に結びつける『スモーキング・ガン(決定的な証拠)』は一点も存在しない」と主張し、検察側の起訴内容を真っ向から否定した。

 カウフマン弁護士は、検察側が提示した49件の殺害事件について、ドゥテルテ氏の「演説」や「命令」が具体的な犯行に繋がったという直接的な因果関係は一つも立証されていないと指摘。「起訴状にある49件の事件に関与した証人のうち、前大統領から『外に出て誰かを殺せ』という直接的な命令を受けたと証言する者は一人もいない」と断言した。

 ドゥテルテ氏が過去に行った過激な殺害予告の演説についても、「政治的な誇張」に過ぎず、それが具体的な殺人実行の引き金になったことを示す証拠はないと述べた。

 検察側が、直接的な証拠がない代わりに「間接的正犯」という理論を用いてドゥテルテ氏の責任を問おうとしている点について、カウフマン氏は厳しく批判し、「検察は決定的な証拠を欠く中で、人権団体の報告書やプレスリリース、伝聞などで論理の『ひび割れ』を埋めようとしているに過ぎない」とし、一国の指導者を起訴するにはあまりに脆弱な根拠であると主張した。

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