ASEAN電力網の実現を最優先課題に 比政府、エネルギー安保強化狙う
ASEAN首脳会議の議長国を務める比政府は、「ASEAN電力網」の構築を最優先経済成果の一つに掲げると発表
第48回ASEAN首脳会議の議長国を務めるフィリピン政府は6日、域内のエネルギー安全保障と回復力の強化を目指し、「ASEAN電力網」の構築を今年の最優先経済成果の一つに掲げると発表した。貿易産業省(DTI)のアラン・ゲプティ次官は会見で、中東情勢の緊迫化など世界的な不透明感が増す中、この取り組みは域内の統合を深め、外部からの衝撃に対処するための戦略的な柱になるとの見解を示した。
ASEAN電力網構想は、国境を越えた電力取引を可能にすることで、加盟国間でのエネルギー資源の共有と供給の安定化を図るもの。東南アジア諸国は現在、地政学的な緊張に伴うエネルギーコストの上昇と供給圧力に直面しており、地域全体の接続性を強化することで、脆弱性を克服し長期的なエネルギー安定を確保することが急務となっている。ゲプティ氏は、「より統合されたASEANは単なる熱望ではなく、不可欠なものだ」と述べ、電力網の整備が経済成長を支える基盤になることを強調した。
今回の首脳会議では、電力網以外にも複数の重要課題が優先項目として設定されている。具体的には、ASEAN・カナダ自由貿易協定(FTA)の交渉完了を目指すほか、デジタル貿易の促進、グリーン成長分野や成長著しいセクターへの投資拡大、持続可能な農業システムの推進などが挙げられている。比政府は「共に未来を切り拓く」というテーマの下、これらの施策を通じて域内の経済的耐久力を高める方針だ。
首脳会議は8日まで開催され、各国のリーダーは同日に一堂に会する予定となっている。








