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「経済と領土問題を分離」 大統領、対中関係再構築を示唆

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マルコス大統領「比と中国の関係に『再構築』が必要になる」。現実的な全方位外交へ舵切り

マルコス大統領(資料写真)
マルコス大統領(資料写真)

 マルコス大統領はこのほど、ブルームバーグとのインタビューで、激変する地政学的動乱を受け、フィリピンと中国の関係に「再構築」が必要になるとの見解を示した。同時に、深刻な燃料不足を回避するためロシアからの石油調達を模索していることを明言。国家エネルギー緊急事態下において、主権を守りつつ国民の生活を維持するための「極めて現実的な全方位外交」へと舵を切った。

 大統領は、シンガポールのローレンス・ウォン首相の言葉を引用し、「国際法や法的関係を含め、非常に深刻な再構築が起きている。新しい常態(ニューノーマル)が必要だ」と言明。中国との西フィリピン海における対立は続いているものの、①領土問題と貿易・投資は切り離して考えるべきで、特に農業に欠かせない肥料の多くを中国に依存している現状を挙げ、中国の「助け」を評価する②現在のエネルギー危機が、両国が合意に至る「原動力」になる可能性がある③中東情勢の沈静化を「祈り、待つ」姿勢を示し、軍事衝突への関与を否定――の3点を強調した。

 最も注目されるのはエネルギー確保の多様化だ。大統領は「比にとってこれまで選択に入ってこなかった供給元だが、ロシアからも調達する」と述べた。国際価格の乱高下から国民を守るため、供給網の「完全な多角化」を目指す方針だ。

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