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燃料物品税の停止に慎重姿勢 大統領、「原油価格の動向次第」

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燃料価格高騰への対策として浮上している「燃料物品税の停止」について、世界の原油価格の動向や不透明な国際情勢を精査した上で決定

ガソリンスタンドの価格を監視する価格監視評議会メンバー
ガソリンスタンドの価格を監視する価格監視評議会メンバー=国営PNA通信

 マルコス大統領は18日、中東情勢の緊迫化に伴う燃料価格高騰への対策として浮上している「燃料物品税の停止」について、世界の原油価格の動向や不透明な国際情勢を精査した上で決定する方針を明らかにした。首都圏サンフアン市でのメディアインタビューに応じた大統領は、物品税の停止には多角的な評価が必要であり、現時点では「非常に複雑な計算」を要する段階であるとの認識を示した。

 大統領は、国内の燃料価格を決定付ける要因として世界の原油市場、特にペルシャ湾周辺の情勢が極めて重要であることを指摘。特に世界の石油輸送の要衝であるホルムズ海峡での事態がどのように進展し、どの程度の期間影響が続くのか予測が困難であることを挙げ、現時点での介入は慎重に行うべきだと言及した。「現在は状況に適応している段階であり、必要性が生じた際に、いつ、どの程度の権限を行使すべきかを見極めることになる」と述べ、市場のトレンドを注視し続ける構えを強調した。

 一方で、大統領は国民に対し、「現時点で過度な不安を抱く必要はない。石油製品の供給そのものは安定しており、農家にとって不可欠な肥料の供給についても正常なレベルに保たれている」と強調。「これまで全てを通常通りのレベルに維持できており、供給面での問題はない。心配する必要はない」と述べ、生活必需品やエネルギーの供給網に支障が出ていないことをアピールした。

 法的な枠組みについては、既に上下両院が、原油価格の高騰時に大統領が物品税を停止または削減できる権限を付与する法案を可決している。上院案では、ドバイ原油の平均価格が1カ月間、1バレル当たり80ドル以上に達するかそれを超えた場合を発動条件としている。一方で下院案は、物品税の調整を行う条件として、大統領による「国家非常事態」の宣言を求めている。

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