現在も続く新たなPOGOの摘発 POGOが再び勢力を伸ばすのを許すな
2024年の施政方針演説で、マルコス大統領は、フィリピン・オフショア・ゲーミング事業(POGO、海外向けオンラインカジノ事業)が人身売買、資金洗浄、サイバー詐欺などの温床となっているとして、その全面禁止を発表した。大統領は、すべてのPOGOをその年末までに閉鎖するよう命じ、数ヶ月後にはオフショア・ゲーミングを犯罪化した「反POGO法」に署名した。
そして、翌年4月、大統領府は、反POGO法の施行規則を公布したことで、POGOに「最後のとどめを刺した」と発表した。「公式のPOGOも違法なPOGOも存在しない。国内でのPOGOの運営を一切認めない方針だ」と、当時のビダ司法大臣は断言した。
しかし、ここ数週間、首都圏ケソン市とミンダナオ島サンボアンガ・シブガイ州で、少なくとも2件の秘密裏に行われていたPOGO事業が摘発され、300人近くの外国人が拘束された。
これにより、2つのPOGO拠点の中心人物とみられる中国人らが逮捕された。その一人、ホワン・ミンミンは首都圏パラニャーケ市のビジネス界に溶け込み、複数の偽名で不動産を取得していた。また、ホワンは、タルラック州バンバン町とパンパンガ州ポラック町に建設された広大なPOGO施設の設立にも関与していたことが判明した。
ホンティベロス上院議員は、地下で活動するPOGOが政府の取り締まりをくぐり抜けていることを懸念し、政府に「こうした活動に資金を提供し、物件を貸し出した者たちを特定し、責任を追及する」よう求めた。テオドロ国防大臣も同様の懸念を示し、各POGOの規模が従来より縮小した可能性があり、そのため摘発が難しくなっているとの見解を示した。
評判を落とす前、POGOは政府にとって主要な収入源として称賛されていた。2005年に中国がオンラインギャンブルを禁止した後、中国のギャンブル業界の巨頭たちは、比に安住の地を見つけたのだった。
一方、2016年に発足したドゥテルテ政権は、インフラ計画への巨額の資本注入を求めていた。中国のギャンブル業界から追放された者たちは、まさに「金のなる木」だった。
これは双方にとってメリットのある状況のように見えた。政府は、後に「POGO」として知られるようになった施設から賭博税を徴収し、一方、事業者は、大規模な複合施設を建設し、外国人労働者を雇用する上で、事実上無制限の権限を与えられていた。
2019年までに、比娯楽ゲーム公社(PAGCOR)はPOGOに対して300件近くのライセンスを発行し、POGOは1045億ペソ以上の税金を納付した。これは、その年の国内総生産(GDP)の約0.67%に相当する。さらに、外国人労働者9万7000人以上(その約80%が中国人)が支払った入国手数料からも収入が得られた。
しかし2020年、新型コロナウイルスのパンデミックによる景気減速でPOGO各社は打撃を受けた。その年に予測された320億ペソの税収は、約3分の1にとどまった。
また、この時期、ホンティベロス上院議員により、POGOが雇用した中国人を密入国させるために空港の入国審査官に賄賂を贈る「パスティージャス」と呼ばれるスキームが明らかになった。やがて、運営者たちが資金洗浄、売春、さらには中国人の拉致・殺害にも関与していることが明らかになった。
さらに2024年、当局がタルラック州バンバン町にあるゲーム施設を家宅捜索し、800人以上の比人および外国人労働者がサイバー詐欺を強要されていたことを発見したことで、全国的なスキャンダルへと発展した。
そして、この施設の共同所有者が、同町のアリス・グオ町長であることが明らかになった。比人市民を装っていたことが判明したグオ氏は、加重人身売買の罪で有罪判決を受け、終身刑を言い渡されている。
政府は、POGO対策の弱点を特定して是正する必要がある。POGO事業者が再び勢力を伸ばすことを許してはならない。その社会的コストは、あまりにも高すぎるからだ。(10月16日・マニラタイムズ社説)








