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「米」と「魚」から見える比の歴史 サントトマス大で発見の貴重な語彙集

1836字|||社会|新聞論調
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 先駆的な食の歴史家であるドリーン・フェルナンデス氏によれば、比の古代の食生活に関する証拠は、修道士たちが編纂した「ボカブラリオ」――17世紀から19世紀にかけて印刷された、数多くの現地言語から翻訳された語彙集――の黄ばんだページの中に見つけることができる。

 イエズス会のフアン・ホセ・デノセダ神父とペドロ・デ・サンルカル神父による1860年版の『Vocabulario de la lengua tagala(タガログ語の語彙集)』から、同氏が食品関連の用語を全て抽出したところ、最も頻度の高い単語は、米と魚(海産物は「alat」、淡水河川や小川で獲れるものは「tabang」)に関するものだった。辞書は単に単語の意味を知るだけではなく、フィリピン史の一次資料となり得るのだ。

 また、数年前、あるスペイン人学者と台湾人学者が、サントトマス大学のアーカイブで、後に世界最古かつ最大規模のスペイン語・中国語辞書であることが判明した資料を発見した。この辞書は現在、その頭文字をとって『DHS』(Dictionario Hispanico Sinicum)として知られている。何世紀にもわたり「漢字を用いたスペイン語・中国語語彙集」として目立つ場所に所蔵されていたにもかかわらず、ある司書が「価値はほとんどない」というメモを書き残していたため、見過ごされていたのである。

 1626年から1642年の間のどこかの時期、スペインのドミニコ会宣教師たちは、マニラのパリアン地区に住む福建語を話す中国人から語彙を収集し、それらをスペイン語に翻訳し始めた。その結果、2万7000語の単語やフレーズが収録された1000ページに及ぶ写本が完成したのである。

 バルセロナ大学と国立清華大学出版社の共同の取り組みにより、『DHS』は現在、オンラインで公開されている。

 元サントトマス大学の歴史資料管理専門家で、現在は国家歴史委員会委員長を務めるレガラド・T・ホセ・ジュニア氏は、注記の中で、福建語の単語に加え、『DHS』には「argue」(家の柱)、「bahaque」(ふんどし状の伝統的な下着)、「mabolo」、「papaya」、「tanguingue」といったタガログ語の単語も含まれていると述べている。

 ちなみに私は、フェルナンデス氏の例に倣い、「arroz」(米)と「pescado」(魚)という単語を調べてみたところ、深い迷宮に迷い込んでしまった。

 私は中国語(福建語も標準中国語も)が読めないため、スペイン語の用語に焦点を当て、17世紀の主食や食糧安全保障について何が記されているかを読み解いた。「arroz limpio(精白米)」を表す文字があり、これとは対照的に、2種類の「arroz sucio(汚い米)」、つまり種籾用に取っておかれた籾米と、まだ脱穀・精米されていない米が記載されていた。「良い」や「とても良い」に分類された米もあった。

 興味深いことに、「ワイン造りに使う非常に良質な米」や、「ワイン用に茹でたり発酵させたりする米」があった。また、「上質で香り高い米」や、「上質で粘りのある米」「大粒米」「赤米」にも言及されている。

 こうしたさまざまな用語は、収穫後の加工や穀粒の品質判定、作付けサイクルにまで細心の注意を払っていた社会を物語っている。「発芽したばかりの、あるいは小さな稲の苗」、「青々とした稲の茎」、「早生米」、「収穫前の穂」はすべて区別され、「収穫されて束にされた米」を表す語彙もあった。炊いたご飯は、「粽(ちまき)のように」「葉で包んだり」、「山のように積み上げたり」、あるいは「トゥトン(おこげ)」として表現されてもいる。

 米の状態をきめ細かく区別していることは、米が単なる主食であるだけでなく、比人の食生活の基盤となっていることを浮き彫りにしている。

 魚についても同様に興味深い。新鮮な魚、生の魚、骨なしの魚、干物、調理済みの魚、さらには食用に適さない魚や有毒な魚を表す言葉さえ存在する。DHSからは、漁師間の社会的階層も明らかになっている。例えば「年配の漁師」は、「若い漁師」や、「船しか持たない漁師」、「釣り師」、「網漁師」とは区別されている。

 もっと多くの人が古い辞書を読み、歴史や文化の一次資料としてそれらを再発見してくれることを願う。(10月9日・インクワイアラー、アンベス・オカンポ氏)

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