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「犯罪はエンタメではない」 有害コンテンツ放置厳罰化へ

921字||社会

暴力的な画像や動画を迅速に削除しない大手SNSプラットフォームに対し、巨額の過料や厳罰を科す法整備が本格化

アーウィン・トゥルフォ上院議員
アーウィン・トゥルフォ上院議員

 上院で25日、未成年者が関与する暴力的な画像や動画を迅速に削除しない大手ソーシャル・メディア(SNS)プラットフォームに対し、巨額の過料や厳罰を科す法整備を求める動きが本格化した。ミンダナオ地方サンボアンガ市やタクロバン市で発生した学校銃撃事件の凄惨な映像がネット上で拡散されたことを受け、アーウィン・トゥルフォ上院議員が特権演説を行い、与野党の多くの議員が強力な規制導入に支持を表明した。

 トゥルフォ議員は演説の中で、主要SNS企業が自らの「コミュニティガイドライン」を実効性をもって運用していないと強く批判。「犯罪はエンタメではなく、被害者の苦しみはコンテンツではない。被害者であれ容疑者であれ、子供の顔写真が拡散素材にされるべきではない」と訴えた。

 また、正当な報道や表現の自由を制限するものではないと前置きした上で、過激な映像で閲覧数を稼ぎ利益を得るプラットフォームに対し、「企業が利益を独占する一方で、怠慢による社会的コストを国民が負担させられる事態は容認できない」と強い言葉で制裁金の導入を提言した。

 ほかの上院議員らからは、海外IT大手に対する警察の法執行力の限界を指摘する声が相次いだ。リサ・ホンティベロス上院議員は、フィリピンの捜査機関が人権侵害や犯罪被害の発生時に迅速に対応・連絡できるようSNS企業に対し「フィリピン国内における法人格および現地責任者の配置を義務付けるべきだ」と主張。サイバー犯罪調査調整センター(CICC)も現行法では海外プラットフォームへ即座の削除命令を強制することに管轄権上の限界があると認めており、法改正の必要性が高まっている。

 シャーウィン・ガチャリアン上院議長は、米国で子供の依存性や心理的悪影響を巡り米メタ社が提訴されている事例を引き合いに出し、過激な映像が児童のメンタルヘルスを悪化させるリスクを警戒した。また、ラフィー・トゥルフォ上院議員らはイジメ防止や学校防犯と一体となった包括的な保護システムの重要性を訴えた。討論の最後にフアンミゲル・ズビリ与党院内総務の動議により、本件は上院広報情報委員会に正式付託され、具体的な法制化に向けた法案審議が開始されることになった。

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