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「レッドアラート」発令 ルソン・ビサヤ両電力網

938字||社会

国家送電公社は、ルソン、ビサヤ両地方に対し電力需給が極めて逼迫していることを示す「レッドアラート」を発令

NGCPロゴ
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 国家送電公社(NGCP)は13日、ルソン、ビサヤ両地方の電力網に対し、電力需給が極めて逼迫していることを示す「レッドアラート(停電警告)」を発令した。記録的な猛暑による需要の急増に加え、主要な送電線の脱落や発電所の相次ぐ故障が重なり、各地で強制的な計画停電が実施される事態となっている。

 レッドアラートは同日午後3時から午後8時まで発令され、その後も夜間にかけてイエローアラートが継続される見通しだ。NGCPの発表によると、ルソン地方のピーク時需要は1万2537メガワット(MW)に達すると予想されたが、供給能力は1万2447MWにとどまり、供給が需要を下回る深刻な事態となった。

 背景には、猛暑による冷房利用の急増がある。昨年のピーク需要(1万3839MW)は、今年4月24日に続き、前日の5月12日(1万4268MW)にも相次いで更新された。エネルギー省(DOE)のシャロン・ガリン大臣は事態を重く見て、NGCPに対し早急な対策を指示した。

 今回の事態を悪化させたのは、技術的トラブルだ。13日午前6時半ごろ、主要な送電線である「タイヤバス・イリハン線」などが故障し、これによりイリハン発電所(1200MW)などの大規模施設が電力網から一斉に切り離された。さらに、マシンロック発電所3号機などの主要ユニットも相次いで強制停止に追い込まれた。

 また、長期にわたって稼働を停止している発電所や、出力を落として運転している施設も多く、計862・3MW分の電力が活用できない状況にある。ビサヤ地方では、ルソン地方からの電力融通が途絶えたことも追い打ちをかけた。

 NGCPは、電力供給の崩壊を防ぐため、アブラ、バタアン、パンパンガ、バタンガス、アルバイ各州、そして首都圏をカバーするマニラ電力(メラルコ)の管轄エリアで、計画停電を実施する可能性があると警告した。ビサヤ地方でもセブやレイテ、ボホールなど30以上の電気協同組合のエリアが対象となっている。

 メラルコは大口顧客に対して自家発電への切り替えを要請する一方、一般家庭に対しても「節電への協力」を呼びかけている。また、自社施設への太陽光パネル設置などの省エネ策を強化し、需要側の管理を徹底する構えだ。

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