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領有権主張は具体的なインフラに基づくべき 西比海巡る比中の非難の応酬に引きずられるな

1527字||社会|新聞論調

 外交的抗議や言葉による非難以外にも、主権を主張する方法は複数ある。政府にとって、最も効果的な方法は言葉ではなく、文字通り具体的なもの、つまりモンスーンの海と外国の侵略に等しく耐えうる滑走路と港湾の建設なのかもしれない。

 結局のところ、国家は自らの存在によって、侵入者や侵略者から自国の権利を守るのだ。西フィリピン海においては、それは断続的な海上哨戒や合同訓練だけでなく、公共インフラや住宅、そして市民生活の安定した脈動も意味する。

 実際、パグアサ島に旗を掲げることは大きなメッセージとなるが、道路や橋、学校といった恒久的な構造物を建設することはより困難な取り組みだ。

 このため、マルコス大統領による公共事業道路省(DPWH)のディゾン大臣への指示は、特別な意味を持つ。つまり、カラヤアン諸島群(KIG)の状況を評価し、地域社会が緊急に必要としているインフラ事業を特定するよう指示したからだ。また、同大臣には離島を訪問し、新港や飛行場の改修など、進行中のプロジェクトを評価することも任務とした。

 これらの目的のため、議会は2025年度国家予算において、パグアサ島空港の開発に16億5000万ペソ、シェルターポートに3億ペソを計上した。さらに、ラワク島シェルターポートの第2期建設には10億8000万ペソが割り当てられている。

 一方で、アクバヤン党のセンダニャ議員は、2027年度予算案に道路網、下水道・廃棄物処理施設、避難所、教師と医療従事者のための寮、住宅、その他の生活必需サービスのための4億6200万ペソを計上することを提案したのだ。

 「私たちの同胞であるフィリピン国民、KIGの住民、そして英雄たちは、多くのニーズを抱えている。私たちは彼らを放っておくことはできない。彼らに切実に必要な資源を提供する必要がある」と同議員は訴えた。

 パグアサ島は 1971 年以来フィリピンによって占領されている。78 年の大統領令第 1596 号に基づいて創設されたカラヤアン町の本拠地として、この島には 400 人の民間人、軍隊、法執行官が住んでいる。

 今日、ここの住民らは、激化する地政学的な争いに巻き込まれ、外国船舶からの絶え間ない脅威に直面している。最近、「カラヤアンの16人」として知られる市職員16人が、在マニラ中国大使館の声明に反論したとして、中国政府から入国禁止措置を受けた。同地方議会がフィリピンの内政への干渉を理由に、中国大使を管轄区域内で歓迎されない人物と宣言したからだった。

 市民団体が彼らを地元の英雄として認めたことは、単なる儀式以上の意味を持つ。西フィリピン海における主権は、口頭での発言や海軍演習だけでなく、市役所、教室、診療所といった様々な場で行使されるものだという認識を改めて示した。この係争海域に住み、奉仕する一般のフィリピン人は、海域に対するフィリピンの主張の永続性を体現している。

 一方、国立地図資源情報局(Namria)は、政府の方針に沿って「西フィリピン海」という用語を一貫して使用し、国内法および国際基準に従って国の海域境界を正確に描画した最新の公式地図を公開した。同局の局長は、排他的経済水域が群島基線から370.4キロメートルに及ぶことを明確にすることで、フィリピンの主張を正確な地理空間データと認められた水路測量の慣行に基づいて裏付けた。

 フィリピンがASEAN(東南アジア諸国連合)首脳会議を主催する前に、長らく遅延していた行動規範に関する交渉が続いているが、こうした現地での目に見えるコミットメントは、マニラの立場を強化するのだ。(25日・インクワイアラー社説)

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