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歴史を再確認する重要なイベント エドサ革命40周年記念集会

1262字||社会

エドサ革命40周年を記念し汚職撲滅をも訴える「1兆ペソ行進」がエドサ聖堂とピープルパワーモニュメントを結ぶエドサ通り沿いで開催された

ピープルパワーモニュメントの前で抵抗歌「バヤン・コ(我が祖国)」を歌う、1兆ペソ行進に参加した主要市民団体やカトリック団体の代表ら

 フェルディナンド・マルコス前大統領の独裁政権を崩壊させた無血革命として知られるエドサ・ピープルパワー革命(2月政変)の40周年を記念し、マルコス現政権下の汚職問題や世襲政治撲滅を訴える「1兆ペソ行進」が25日、エドサ聖堂からケソン市のピープルパワーモニュメントまでのエドサ通り沿いで開催された。午前と午後にそれぞれ有力市民団体や教会グループの連合体が分裂して開催するなどしたため、大規模な集会には発展しなかったが、朝から夕方まで1万人を超える警察官が警備する中、数千人の市民が常時、記念集会や抗議デモなどを繰り広げた。

 ナルタテス国家警察長官は25日夜、「1兆ペソ行進はおおむね安全で十分対処できる状況だった」と総括し、大きな問題は発生しなかったと強調した。しかし、同日午後にエドサ通り沿いを行進する集会参加者と警官との間で衝突が発生し、警官7人が負傷し、市民2人が逮捕されたことを明らかにした。

 また、午後にエドサ聖堂前で集会を開催した急進的左派系市民団体連合のバヤンは全国の主要都市などでも同じ団体のメンバーらが抗議集会を開催しているとして、同日中にメンバー約3万人が各地で汚職問題や世襲政治を解決出来ていないマルコス政権に対する抗議活動を繰り広げたとしている。

 同日午前9時にエドサ聖堂前を出発し、ピープルパワーモニュメントまで行進した別のカトリック教会関係団体や労働組合、市民団体や学生組織などからなる「1兆ペソ行進」のメンバーら数千人は、それぞれ手に黄色い花やフィリピン国旗などを持ち、「洪水制御事業の汚職などに関与した者たちを裁いて収監せよ」と何度もアピールしていた。

 ピープルパワーモニュメントの前にはかつて40年前のエドサ革命に参加した市民たちも大勢集まっていた。キャンディー・ユーソンさん(73)は当時、女性NGO連合体の「マキバカ」に参加しており、仲間やカトリックのシスターたちと一緒に4日間にわたりエドサ通りの国軍本部周辺で行われた「人間の鎖」に参加していたという。キャンディーさんは「当時は同じ場所にずっと滞在していると体調が悪くなるので、よくエドサ通りを何度も徒歩で往復していた。水と食べ物は周辺にいた人や町の人々から差し入れがあり不自由は感じなかった」と当時を振り返った。「孫が何人もいる年になったけど、このエドサ革命の精神は次の世代に伝えないといけない」と声を震わせていた。

 また、著名な歴史家でデラサール大学で教えるマイケル・チャールストン・チュア教授も当時のシンボルカラーだった黄色のTシャツを着てやはり集会に参加していた。1983年8月21日にマニラ空港で暗殺されたニノイ・アキノ元上院議員のレガシーを守り、政府の不正に抗議することを趣旨とする市民団体「8月21日運動」(ATOM)のメンバーでもあるチュア教授は「自分は歴史家としての使命から毎年、この記念日には集会に参加している。若い世代にエドサの記憶を伝えることが大切だ」とモニュメントを見上げながら話していた。

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