中国大使「武力使えば容易に勝てる」 比沿岸警備隊「明らかな威圧」と反発
中国大使が「武力を使えば簡単に比に勝てる」と発言。比沿岸警備隊報道官が「明らかな威圧」と反発
井泉駐比中国大使は15日、首都圏ケソン市での対話行事後の取材で西フィリピン海(南シナ海で比が権益を有する海域)の領有権を巡る対立に関し、「武力を使えば容易に(比に)勝てる。しかし、そうはしない。中国は平和を愛しているからだ」と述べた。これに対し、比沿岸警備隊(PCG)のタリエラ報道官は、強大な軍事力を背景にした「明らかな威圧だ」と強く反発した。
井泉大使は、「比は中国のような隣国を持つことを幸運に思うべきだ」とも発言。中国を地域の「トラブルメーカー」としたテオドロ国防相の主張を「ばかげている」と退け、中国人教師や労働者の比での活躍などを挙げ反論した。
しかし、井泉大使の発言に対しタリエラ氏は声明で、「外国の大使が比領内で比人記者を前に、いつでも武力を使えると言わんばかりの内容を口にした。これは、自ら(中国が)直接的な脅威だと認めたに等しい。『平和を愛する』などという言葉で包んでも、その事実は変わらない」と批判した。
さらにタリエラ氏は、「大使というのは駐在国に受け入れられた『客』だ。迎えた側に対し『簡単に殴り倒せる』などと言うのは客の態度ではない」と非難。スカボロー礁で比漁民が追い払われ、比の排他的経済水域(EEZ)でPCG隊員が放水や船体衝突、レーザー照射を受けてきたと列挙し、「繰り返し法を侵した挙げ句に、それでも武力を行使しなかったことに感謝しろと言われて喜ぶ比人などいない」と語気を強めた。
タリエラ氏はまた、武力による威嚇や武力行使は国連憲章2条4項で禁じられていると指摘。中国の西比海での主張は2016年の南シナ海仲裁判断で法的根拠がないとされたとし、「比は隣国の軍事力の大きさで自国の権利を測るのではない。国際法によって測る」と強調した。








