フィリピン新聞

マニラ
33度-25度
両替レート
1万円=P3,950
$100=P6230

中国船25隻を追い払う ロアイタ島沖で比沿岸警備隊

840字|||政治

比沿岸警備隊がロアイタ島沖で中国海上民兵船など25隻を退去させた

小型船を展開する中国民兵船
小型船を展開する中国民兵船=PCG提供

 比沿岸警備隊(PCG)は28日、西フィリピン海(南シナ海で比が権益を主張する海域)のロアイタ島(比名コタ島)周辺で、中国海上民兵船1隻と同船から出た小型船24隻を退去させたと発表した。小型船は同島から約300ヤード(約274メートル)以内で漁をしていたという。

 PCGのタリエラ報道官によると、同日午前10時ごろ、島の北西約1・2海里で中国海上民兵船9622号を確認。同船から各2人が乗った小型船24隻が出て、約50ヤード(約46メートル)間隔で広がった後、島から約300ヤード(約274メートル)以内を旋回しながら漁をしていた。

 午前11時ごろ、ロアイタ島に配置されたPCG隊員5人がゴムボートで現場に向かい、無線で退去を要求した。中国側は無線の呼びかけに応答せず、手信号で指示を受け取ったことを示した。PCG隊員が接近すると、民兵船と小型船24隻は全て現場を離れた。比側要員は全員無事に戻り、問題は起きなかったという。

 タリエラ報道官は、1隻の民兵船から多数の小型船を展開することで活動範囲を広げ、民間船の形を取りながら中国の存在感を強める戦術だと指摘した。

 同報道官は、ロアイタ島はパラワン州カラヤアン町の一部だとし、比当局の許可なしに外国船が同島の領海内で漁をすることは、比の主権や漁業法、国連海洋法条約に違反すると主張した。

 同島はパラワン島側からの比EEZの200海里線外にある。比政府は同島を自国領と主張し、周囲12海里を領海と位置付けている。2016年の南シナ海仲裁判断はロアイタ島を高潮時にも水面上にある地形として扱い、南沙諸島のこうした地形はいずれも国連海洋法条約121条3項の「岩」に当たり、EEZや大陸棚を生じないと判断した。「岩」は領海を生じ得るが、仲裁廷は領有権の帰属自体は判断していない。

 PCGは今後もロアイタ島と周辺海域で展開を続け、フィリピン海域で違法に活動する外国船に退去を求めていくとしている。(ロビーナ・アシド)

政治