比日海洋境界交渉「年内完了に期待」 大統領「大きな障害ない」
中国反発の日比海洋境界交渉にマルコス大統領「大きな障害なし、年内完了に期待」と前向き
マルコス大統領は14日、フィリピン外国特派員協会(FOCAP)主催の大統領昼食会で、5月に日比首脳会談で開始合意した比日間の排他的経済水域(EEZ)と大陸棚の海洋境界画定交渉について、「大きな障害があるとは思わない」と述べ、年末までの交渉完了に期待を示した。両国の海域の境界は台湾周辺とも接することから、海洋境界交渉の正式開始宣言以降、中国は反発を強めていた。
マルコス氏は、高市早苗首相と会談した際にも海洋境界問題を取り上げたことを改めて説明した上で、「今年中に終えたい。年末までに完了することを望んでいる」と語った。
比日両政府は5月28日、東京での首脳会談後に発表した共同声明で、両国のEEZと大陸棚の海洋境界を画定する正式交渉を開始することを決めた。国連海洋法条約(UNCLOS)の関連規定に従い、関連する国際判例を指針として交渉し、地域の法的確実性を高めるとしている。
中国外務省は5月29日、比日が画定交渉の対象とする海域は台湾東方にあり、中国が国内法とUNCLOSなどに基づくEEZと大陸棚を有すると主張。比日の交渉は中国の海洋権益を著しく侵害し、UNCLOSなど国際法に重大に違反するとして両国に抗議し、交渉は「違法で無効」との立場を示した。6月2日には、台湾東方海域の境界画定には中国が交渉当事者として加わらなければならないと改めて主張した。
一方で、台湾外務省は5月31日、比日が国際法を尊重し、海洋上の相違を平和的な対話で解決しようとしていることを評価する一方、中国には台湾の領土と関連海域について発言する権利はないと反論。比日側に好意的な態度を示した。
6月3日には、比日の交渉対象海域と台湾東岸沖のEEZが大きく重なるとして、交渉や合意が台湾の主権的権利に影響しないことの確認を両国に求めた。日台民間漁業取決めや比台間の漁業法執行協力に関する既存の取り決めにも影響しないとの保証を求め、台湾と漁業者の海洋権益を保護するため日比両国との連絡を続けるとしている。(ロビーナ・アシド)








