中国の行動「地域安定脅かす」 アユギン礁衝突巡り米中応酬
リプトン駐比米大使がアユギン礁衝突を「危険」と非難、中国大使館は強く反発
リー・リプトン駐比米大使は20日、南シナ海のアユギン礁で中国海警局(CCG)隊員との衝突により、比海軍の座礁艦シエラマドレに駐留する比兵2人が負傷した問題について、中国側の行動は「危険で事態を悪化させるものだ」と非難する声明を発表した。また、フィリピンを「東南アジアで最も古い条約同盟国」とし、「平和と繁栄を促進する力として、米国はフィリピンと共にある」と強調した。
リプトン氏は「南シナ海における中国の行動は地域の安定を脅かし、比部隊の専門性と規律とは対照的だ」と指摘。「中国海軍、海警局、海上民兵に対し、違法で威圧的、攻撃的かつ欺瞞(ぎまん)的な行動をやめるよう求めるフィリピンの呼び掛けに加わる」と表明した。
米国はトランプ政権下でも「南シナ海のどこでも比米両軍・公船が武力攻撃を受けた場合は相互防衛条約の対象となる」との立場を明示。中国が一線を超えた場合に米国が参戦することを示すことで、中国に抑止をかけてきた。
これに対し、在比中国大使館は21日、米大使館による「根拠のない非難を断固拒否し、非難する」と反発した。
中国大使館は、米国は南シナ海問題の当事者ではないと主張。「あらゆる手段で緊張をあおり、地域に不和をもたらして火に油を注ぎ、海洋問題を管理する域内諸国の共同努力を損なっている」と批判した。
さらに、中国側の活動を「合法的な権益擁護と法執行活動」だとし、米国に対して「悪意ある中傷と非難を直ちにやめるよう求める」と表明した。
中国大使館は「領土主権と海洋権益を断固として守る」とした上で、海洋紛争は直接の当事国間の交渉と協議を通じて平和的に解決するとの立場を改めて示した。
遠藤和也駐比日本大使も21日、X(旧ツイッター)で「アユギン礁での攻撃的な行動に深刻な懸念を抱いている」と表明し、比側要員が負傷し、ボートが損傷したことを指摘した。(ロビーナ・アシド)








