上院が電撃刷新、空転に終止符 議長代行にガチャリアン氏選出
上院が本会議を招集し、新たな上院臨時議長兼議長代行にシャーウィン・ガチャリアン議員を選出
上院は3日、第20議会第1定期会期の最終日に本会議を招集し、これまでの上院指導部およびすべての常任委員長ポストの「空席」を宣言した上で、新たな上院臨時議長兼議長代行にシャーウィン・ガチャリアン議員を選出した。治水汚職を発端とする多数派会派のボイコットで2日連続で続いていた審議麻痺状態は、多数派の一角であるフランシス・エスクデロ議員が登院して定足数を満たしたことで電撃的に解消。主要委員長ポストの一挙刷新を経て、同日夜に会期終了にともなう閉会に入った。
今回の政変劇は、アランピーター・カエタノ前上院議長率いる多数派会派が、汚職捜査の妨害を防ぐという名目で1日および2日の本会議への出席を拒否し、上院の機能が完全に停止したことを受けたものだ。憲法第6条16項5号では、他方の院(下院)の同意なしに3日を超えて休会することを禁じており、上院は国会として憲法違反の瀬戸際に追い込まれていた。
泥沼の膠着状態を打破したのは、これまでカエタノ氏側の多数派に身を置いていたエスクデロ議員の決断だった。同議員が野党・少数派らとともに議場入りしたことで、開会に必要な12人の定足数が確保された。エスクデロ氏は「これは政治闘争でも、特定の派閥への加担でもない。どちらが正しいかではなく、上院が国家への義務を果たす能力そのものが脅かされている現状を放置できないという、最高立法機関を守るための決断(義務)だ」との声明を出し、党利党略を超えた対応であったと強調した。
上院の全24議席のうち、逮捕や欠席(エストラダ議員とデラロサ議員)を除く「現在上院が法的な管轄権を持つ22人」を基準とし、最高裁の過去の判例(アベリノ対クエンコ事件)に基づき「過半数の12人」での定足数成立は適法だとしている。
ガチャリアン氏の議長代行就任に伴い、各委員会の新委員長も選出され、主要ポストが一新された。主な布陣は以下の通り。
予算委員会:JV・エヘルシト議員▽国防委員会:ビセンテ・ソット議員▽公安・決算委員会:パンフィロ・ラクソン議員▽ブルーリボン委員会および社会福祉委員会:アーウィン・トゥルフォ議員▽外交委員会および議事規則委員会:ファンミゲル・ズビリ議員▽保健委員会:リサ・ホンティベロス議員▽農業委員会:フランシス・パギリナン議員▽基礎教育委員会:バム・アキノ議員▽住宅委員会:フランシス・エスクデロ議員▽公益事業委員会:ラフィ・トゥルフォ議員▽娯楽・遊戯委員会:リト・ラピッド議員。
このほか、新たな上院事務総長にレナト・バントゥグ氏、警衛長にアルフレド・コルプス氏がそれぞれ選出された。また上院は、大統領以外の政府高官を対象とする弾劾裁判において通常の議長が不在または当事者となる場合などに臨時の裁判長を選出できるよう、弾劾裁判手続き規則(規則第2条)を修正する決議案第432号を採択。全ての刷新手続きを終えた上院は、フェルディナンド・マルコス大統領および下院に対し、ガチャリアン臨時議長・議長代行の選出を正式に通知して会期を閉じた。








