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安保・経済で新協定調印へ 大統領国賓訪日で

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マルコス大統領が今日国賓として訪日。訪問中に防衛、貿易、投資、人的資源に関する複数の協定が調印される見込み

大統領訪日について発表する比外務省のラトネル報道官
大統領訪日について発表する比外務省のラトネル報道官=25日、外務省公式配信より

 今日26日からのマルコス大統領訪日で、フィリピン外務省のラトネル報道官は25日、「『日出づる国への初の国賓訪問』で、防衛、貿易、投資、人的資源に関する複数の協定が調印される見込みだ」と発表した。高市首相との会談では、緊迫するインド太平洋地域や南シナ海の情勢を背景とした実務的な海洋安全保障協力の進化や、世界的な市場の不安定化に対応するための長期的なエネルギー供給の安定化確保が最優先議題となる見通しだ。

 首脳会談では、防衛装備品の移転を含む防衛・安全保障問題、エネルギー問題、脱炭素化、両国の新興・将来部門などについて議論が交わされる。特に安保分野では、2024年に署名された「部隊間協力円滑化協定(RAA)」の運用本格化に加え、今年1月15日に政府間調印がなされた自衛隊と比国軍の間の兵站(へいたん)協力を可能にする「物品・役務の相互提供協定(ACSA)」の完全な履行に向けた具体策を協議する。

 また、東南アジア諸国連合(ASEAN)やインド太平洋地域、中東情勢など「両国に影響を与える地域情勢」についても意見交換する予定。台湾や南シナ海など、両国の安全保障に大きく影響する地政学的リスクへの共同対処についてトップレベルで認識を確認する見込みだ。

 さらに高市首相が重視する経済安全保障も大きな柱。高市首相が先月15日に発表した、地域の石油供給網の強化・備蓄の拡大を100億ドル(約1兆5900億円)の資金で支援する「アジア・エネルギー・資源供給力強靱化パートナーシップ(パワーアジア)」へのフィリピンの参加のあり方を模索する。同報道官は「世界的なエネルギー危機への懸念が続くなかで長期的な供給源を確保するため、石油などの調達先を多角化し、特定の供給元への過度な依存を脱却する狙いがある」とし、特に「大統領は再生可能エネルギーの拡大の分野で日本との協力を望んでいる」とした。

 今回の訪日では、マルコス大統領とリサ夫人に対し、皇居での歓迎行事、晩餐会など国賓としての最高礼遇が予定されている。また大統領は滞在中、日本の経済団体やビジネス関係者とも会談し、新たな貿易・投資約束の獲得を目指すほか、2025年時点で約34万人(国籍別第4位)を誇る在日比人コミュニティーとの交流も予定している。

 両政府は、比日の外交関係正常化から70周年の節目に合わせた今回の国賓訪日を通じて、両国関係を「包括的戦略的パートナーシップ」へと格上げする方針。また、マルコス大統領に大勲位菊花大綬章、リサ夫人には宝冠大綬章を贈ることを決定している。

 マルコス大統領は就任以来既に3回訪日しているが、国賓としては初。フィリピン大統領が前回国賓として訪日したのは、故ノイノイ・アキノ元大統領が訪日した2015年6月。翌16年には国交正常化60周年の年に合わせ、当時の天皇・皇后両陛下(現上皇・上皇后両陛下)が「最後の慰霊の旅」としてフィリピンを訪問されている。

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