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太陽光発電起動式などに出席 遠藤大使がBARMM訪問

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遠藤大使は25、26の両日、南ラナオ州及びマラウィ市を訪問し太陽光発電システムの起動式典に出席

南ラナオ州向上プロジェクトによる太陽光発電システムの起動式典に出席した遠藤大使
南ラナオ州向上プロジェクトによる太陽光発電システムの起動式典に出席した遠藤大使

 遠藤和也駐フィリピン日本国大使は25、26の両日、バンサモロ・ムスリム・ミンダナオ自治地域(BARMM)の南ラナオ州及びマラウィ市を訪問し、「南ラナオ州向上プロジェクト‐再生可能エネルギーの活用とエネルギー効率の改善による気候の安全保障とヘルスサービスの向上計画(国連開発計画(UNDP)連携無償)」で設置された太陽光発電システムの起動式典に出席した。

 25日にマラウイ市内の州立診療所で、26日に南ラナオ州タンパラン町の州立病院でそれぞれ開催された起動式典には、南ラナオ州のマミンタル・アディオン知事、バンサモロ暫定自治政府保健省のカディール・シノリンディン大臣、国連開発計画(UNDP)比事務所のエドウィン・カリー副代表、エネルギー省関係者らが出席した。

 紛争影響地域のBARMMでは電力供給不足が深刻で、特に同地域の人口の3分の1を擁する南ラナオ州の医療施設はディーゼル発電に依存しており、電力供給には常にリスクを抱えていた。このリスクを低減するため、信頼性が高く、かつクリーンな太陽光発電の導入が急務となっていた。

 日本政府は、2億円をUNDPに拠出し、本プロジェクトを実施。南ラナオ州の気候変動に対する強靱性とエネルギー安全保障を強化するため、自治体における再生可能エネルギー及びエネルギー効率地方計画立案及び将来的な再生可能エネルギー拡張のための投資予算獲得能力を強化するとともに、同州の医療施設に再生可能エネルギーとして太陽光発電システムを導入した。

 遠藤大使は起動式典で、太陽光発電を初めとする再生可能エネルギーへのBARMM政府や自治体による継続した投資による電力の安定供給及び医療サービス提供の拡大に期待を述べた。

 また、遠藤大使は26日、南ラナオ州のモロ・イスラム解放戦線(MILF)第103基地を訪問し、過去実施した食糧安全保障強化と生計向上支援事業を視察した。

 また、2024年から25年まで、日本政府が国際移住機関(IOM)を通じて体制の強化を支援した合同和平治安チーム(JPST)のマギン駐屯地にも立ち寄り、供与した通信機材やバイク等が活用されていることを確認した。第103基地訪問にあたっては、国軍・国家警察・MILF軍混合隊である同チームが先導役を務めた。

 日本大使館は、「今回の訪問は、日本が実施中の支援に加え、過去の支援の有効性を確認するとともに、BARMMとの協力関係を一層深める機会になった。日本政府は、今後も同地域の持続的な平和と包摂的発展の実現に向け、様々なステークホルダーや関係機関と連携しつつ支援を継続する」としている。

 令和4年度補正予算によるUNDPへの230万米ドルの拠出金を通じて実施した「バンサモロにおける食糧安全保障強化と生計向上支援」では、BARMM地域及び周辺州(合計10州)を対象として、当時食糧危機が深刻だった33コミュニティの約4000世帯に対し食糧支援を行った。

 また、果樹などの苗木7万4000本の植樹の実施、44のコミュニティグループ(住民約6万人)に対して、農業技術指導、女性・若者向け起業支援、観光振興支援、養鶏技術指導と機材供与が行われた。

 第103基地は対象コミュニティの一つであり、食糧支援のほか、コーヒーや固有種の苗木の供与、生計支援にかかる研修が行われた。現在、コーヒーは実を結ぶほどに成長しており、これら支援が今後の生計向上につながることが期待さる。

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