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過去最大の7.2兆ペソを提示 27年国家予算案

1529字||経済

政府は2027年度の国家予算案として総額7兆2000億ペソ(約19兆4400億円)を提示

マルコス大統領
マルコス大統領

 フェルディナンド・マルコス政権は、2027年度の国家予算案として総額7兆2000億ペソ(約19兆4400億円)を提示していることが明らかになった。フィリピンの名目国内総生産(GDP)の21・7%に相当する規模となる。予算管理省(DBM)が25日に出した「国家予算通達第158号」によって公表され、26日に同省の公式サイトに掲載された。

 予算案は、26年度の国家予算(6兆7930億ペソ)から6%(4070億ペソ)の増額となる。キム・デレオン予算管理相は通達の中で、「来年度の予算案は国民のニーズに応えるプログラムやプロジェクトに重点を置き、すべての人にとってより強靭で安全な未来を確保することを目指す」としている。

 デレオン大臣は、各政府機関から提出された予算要求について「より生産的で主要な開発支出に資金を多く配分する」という大方針のもとで厳格な精査を行ったと説明。新規または拡大予定のプロジェクトに資金を割り当てる際は、各省庁の「予算消化能力」や「即時実施への準備状況」を厳しく考慮するとし、「予算化された1ペソが、意味のある具体的な成果へと確実に結びつくようにする」と強調した。

 一方、今回の予算編成において政府は非常に厳しい財政制約に直面している。通達では「予算策定において政府は非常に狭い財政余地に直面している。地方自治体への割当金や国債の利払いといった自動計上項目のほか、新法制定に伴う所要資金や義務的経費の圧迫を受けているためだ。資金調達の対象となるには、所定のタイムライン内に監督機関による審査・承認を通過していることが必須条件となる」との現状が報告された。

 政府は今後、国家経済への波及効果を最大化するため、インフラ関連の事前建設アクティビティ、海外援助プロジェクトへの政府拠出金、および現在進行中の大型重要プロジェクトの早期完遂に向けた残りの必要資金を最優先に配分する方針だ。

 今回の通達は、政府の「開発予算調整委員会(DBCC)」が16日に承認したマクロ経済予測および財政総量に基づいている。DBCCは、中東地域での紛争(アメリカ・イスラエル・イラン間の緊張悪化)や、エルニーニョ現象、気候変動がもたらす様々な課題に対応するため、国家財政政策の「再調整」を余儀なくされた。政府は、現在のマクロ経済環境や地政学的動向の激変により、2025年10月に承認・公表したばかりの「2026~2030年中期財政枠組み(MTFF)」の成長目標や財政予測の妥当性が大きく揺るがされていることを認めた。

 具体的には、昨年国内で波紋を呼んだ治水事業をめぐる不正疑惑や中東紛争が比のマクロ経済のファンダメンタルズに深刻な打撃を与えたことにより、政府の歳入目標の達成、経済成長の維持、主要な開発格差の是正、さらにはこれまでの構造改革や貧困削減の成果を定着させる能力が著しく制限される形となった。実際、25年の比の経済成長率は4・4%にとどまり、世界的な貿易動向の変化や逆風の中で底堅さを示したものの、当初の政府目標からは減速した。

 そのため、政府は26年から30年までの財政赤字目標を「より現実的な路線」を反映して上方修正(赤字幅を拡大)した。ただし、経済成長を促すための財政健全化路線は維持し、財政赤字の対GDP比は26年度の想定水準5・4%から、毎年平均0・5ポイントずつ段階的に縮小させ、30年までに3・5%に抑える計画だ。

 デレオン氏は、財政規律を維持するためには、不要不急の維持管理・その他経常業務費を削減して予算圧迫を和らげ、債務負担を軽減しつつ、インパクトの大きい重要事業へ資金を回す仕組みが不可欠だと指摘した。

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