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本格的な宇宙開発国目指す比政府 早期のリスク評価と規制整備を

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新聞論調
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 7月27日にマルコス大統領が行った5回目となる施政方針演説(SONA)で、ロケット発射施設の建設を推進すると発表したことは、嬉しい驚きを伴う野心であり、わが国に多大な利益をもたらす可能性を秘めている。しかし、その野心が現実となり、国内からのロケット発射が実際に実施されるようになれば――早ければ来年にも実現する可能性がある――国は、見過ごされがちな法的責任に対処しなければならなくなる。

 ここ数年、中国の打ち上げによる破片が比の海域に落下する事例が増加している。疑惑の声はあるが、これには悪意は一切ない。中国のロケットがたどらなければならない飛行経路はフィリピンの領空を通過しており、安全上の理由から、中国当局は打ち上げの事前通告を概ね確実に実施している。これまでのところ、ロケットの破片が発見された際のちょっとした騒ぎや、予想される落下区域を迂回するために航空交通が時折混乱をきたすことを除けば、これらが実際に被害をもたらした事例はない。

 しかし、人命や財産に対する潜在的な危険は現実的なものである。2024年3月、国際宇宙ステーションから廃棄され、海に落下すると予想されていた部品が、フロリダ州の住宅に衝突している。同年12月には、数百キログラムもの重量がある大きな金属製のリングが空から落下し、ケニアの村の畑に激突した。これは後に、欧州のロケットの部品であることが判明した。けが人は出なかったものの、近隣の家屋の壁にひびが入るほどの衝撃だったという。

 2025年2月、スペースXのファルコン9ロケットの破片がポーランドに落下し、ショッピングモール、空港、電気機器倉庫の近くに着地した。その数ヶ月後、制御不能となった3トンの中国製衛星がカナリア諸島上空で大気圏に再突入し、衝撃波によって一部の建物の窓ガラスが割れたと報じられたが、衛星本体は大気圏で燃え尽きたか、あるいは海に落下した。

 今年1月、中国製ロケットの11トンの上段部分が、軌道減衰に伴い人口密集地域上空を通過したため、世界中の宇宙機関が数日間、その動向を神経質に見守った。その上段部分は、大気圏で完全に燃え尽きるには大きすぎて重すぎたからだ。結局、この上段部分はヨーロッパ上空で大気圏に再突入し、中東やインド上空を通過した後、破砕してインド洋か太平洋に落下した。監視していた機関は、正確な落下地点について依然として特定できていない。

 ポーランド宇宙庁やその他の当局のデータによると、機能停止した衛星であれロケットの部品であれ、何らかの形の宇宙ゴミが毎日大気圏に再突入しており、1トン以上の大きな破片が平均して週に1回、地球に落下している。打ち上げや軌道上の物体の数が増えるにつれ、このハイテクごみの「雨」が実際の被害をもたらすリスクも高まっている。

 比が自国領土から打ち上げを行うようになれば、宇宙デブリの取り扱いおよびそれが地球上で引き起こす可能性のある危害に関する国連の条約の適用対象となる。「賠償責任条約」は、他国の宇宙物体が人命への危害や、財産への損害を与えた場合に、被害国が賠償を受ける権利を定めている。

 一方、「回収・返還協定」は、他国の落下した宇宙ゴミを回収・返還した国に対して、その対価が支払われることを規定している。自国からの打ち上げが始まれば、政府が賠償責任を負う側となるのだ。

 本格的な宇宙開発国を目指すのであれば、この潜在的なリスクを評価すべきである。特に、比からの宇宙飛行活動のほとんどは、世界の他地域と同様、民間企業によって行われることになるためである。リスクが現実化する前に、規制を整備しておくことは、比の宇宙開発事業の成功を確実にする一助となる。(8月5日・マニラタイムズ社説)

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