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急速に拡大し続ける比のHIV感染 最大の障壁は社会の偏見

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新聞論調
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 比は、アジアでHIV(ヒト免疫不全ウイルス)の感染が最も急速に拡大している。保健省によると、2026年第1四半期だけで、全国で4,600件以上の新規感染が報告されており、その多くはマニラ首都圏、カラバルソン、中部ルソン、ダバオ地域に集中している。

 以前勤めていた職場で、HIV検査で陽性となった従業員数名が、私のもとにこっそりと相談に来てくれた。彼らは皆若く、その多くはコンドームを使わない性行為や、その場の勢いで起きた関係を通じてウイルスに感染していた。彼らが最も苦しんでいたのは、診断結果そのものではなく、「恥」という感情だった。彼らは他人から批判されることを恐れ、自分の人生が一夜にして変わってしまうことを恐れていた。

 彼らのリーダーとして、また医療のバックグラウンドを持つ者として、私の第一の役割は「心理的安全性」を築くことだった。「ワッグ・カン・マグアララ(心配しないで)、私はあなたを批判しません」と伝えるだけで、彼らがカウンセリングや治療、そして心の支えを求めるための扉が開かれたのだ。その経験は、思いやりがいかに人生を変える力を持つかを改めて私に教えてくれた。

 誰もが時間内に助けを求めることができるわけではない。私自身、診断が遅すぎたために亡くなってしまった人々を知っている。かつての同僚は、繰り返し起こる感染症を放置し、何度も入院する頃には、免疫が回復不可能になっていた。また、当時まだ30代前半だった別の友人は、恐怖と現実逃避から検査を受けることを拒み、やがて体は限界に達してしまった。

 偏見や恐怖は、手遅れになるまで人々を隠れるように追いやり、命取りになってしまう。

 首都圏、セブ、ダバオといった都市部では、感染の報告数が最も多い。これは、人口密度の高さ、社会的流動性、ナイトライフ文化、そして医療へのアクセスが容易なため検査の受診機会が多いことなどが相まって、流行の規模が明らかになりやすいためだ。多くは、十分な性教育や支援がないままリスクにさらされる15歳から24歳の若者である。

 感染増加の要因として、コンドームの使用が不徹底であること、正確な情報へのアクセスが限られていること、性に関する沈黙の文化、そして「HIVはもはや重大な脅威ではない」という誤解などが挙げられる。しかし、おそらく最大の障壁は依然として「スティグマ」(偏見や差別)である。

 比では、いくつかの支援団体が活動している。LoveYourselfは、同国最大の支援団体で、首都圏全域に複数のセンターを構え、無料の検査、PrEP(曝露前予防内服)、カウンセリングを提供している。保健省が運営する「社会衛生クリニック」は、全国で秘密厳守の検査と無料の抗レトロウイルス治療(標準治療)を提供している。比赤十字社やプロジェクト・レッドリボン、各地方自治体も様々なサービスを提供している

 先日、友人のために、NGOの「サステインド・ヘルス・イニシアティブ(SHIP)」に連絡したところ、その迅速な対応に感銘を受けた。マンダルーヨン市のクリニックでは、受付、カウンセリング、そしてHIV検査、いずれもプロフェッショナルで、敬意に満ち、一切の偏見がないものであった。

 カウンセラーたちは機密保持を徹底し、科学的根拠に基づいた丁寧な健康教育を行ってくれた。さらに、これらのサービスがすべて無料である。

 HIV感染の勢いを変えるには、検査を当たり前のものとし、性的健康について率直に語り、偏見なく支援を提供しなければならない。早期診断は命を救い、思いやりは尊厳を守り、啓発は未来を救う。

 プライド月間が終わるにあたり、真のインクルージョンとは祝祭にとどまらないことを心に留めたい。それは、アイデンティティや状況にかかわらず、すべての人がケア、思いやり、尊厳を享受できるよう保証することだ。

 誰もHIVと一人で向き合うべきではないこと、そして恐怖やスティグマに対する最も力強い対応は、理解、共感、そして行動であることを改めて認識しよう。(22日・マニラタイムズ、医療ソリューション企業幹部アルビン・ロペス氏)

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