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残留二世「毎月死亡が報告されている」 日系人会長、比日両政府による「一括認定」を呼びかけ

982字||社会

フィリピン日系人会連合会長「無国籍のフィリピン残留日本人二世は毎月一人ひとり亡くなっている。日比両政府による一括認定による救済を」

シンポジウムの模様。
シンポジウムの模様。左が講演を行った大野俊博士。一番右がマリャリ会長=19日、ロビーナ・アシド撮影

 フィリピン日系人会連合会のイネス・山之内・マリャリ会長(旭日中綬章)は19日、戦後フィリピンに残された無国籍状態の残留日本人二世が高齢化し、毎月亡くなっているとして、「一括認定が急務だ」と訴えた。首都圏ケソン市フィリピン大で開かれた比日国交正常化70周年シンポジウムで述べた。

 マリャリ会長は、司法省、外務省、フィリピン統計庁(PSA)など政府機関から日系人への支援が提供されていることを説明した上で、人生の最晩年を迎えながら、なお無国籍のまま残されている日系人には「一括認定」が必要だと強調した。

 同会長は「今は時間との闘いだ。本当に一括認定が必要だと思う。その一括認定は、フィリピンと日本の両政府の合意があって初めて可能になる。それこそが私たちが求めているものだ」と述べた。

 ▽家裁の就籍請求では間に合わない

 同会長は、現在の国籍取得申請は個人単位で、日本の家庭裁判所に就籍を申し立てる方式であることを説明した上で、「時間は実際に残されていない。政府が一括認定を与えてくれるなら私たちはうれしい」と希望を表明した。

 マリャリ会長によると、日本人の子である日系人の多くは80歳を超えており、「残念ながら多くの人が毎月亡くなっている」。人数は減り続けており、「今年初めに約50人いたとすれば、今は約40人になっている」と説明。当事者の減少は待ったなしの状況にあることを強調した。

 また、「二世本人が亡くなれば、その家族が認知を受けることはない」と指摘。すでに国籍を回復した人も多く、その子孫は日本に渡り、滞在、就労、就学できるようになっているとする一方、「国籍を得られない人たちのことを私たちは今も忘れていない。それは子孫の人生にも影響する。日本人の子(二世)が生きている間に(国籍回復)しなければ、その家族は決して(日系人として日本政府に)認知されない」と述べた。

 マリャリ会長は、国内に残る日系人の大半に当たる約80%が、現在ダバオにいると説明した。

 同シンポジウムでは、数十年にわたりフィリピン残留日本人問題に取り組み続けている京都大学東南アジア地域研究研究所の大野俊・連携教員が残留日本人問題について講演。パネルには、マリャリ会長のほか、レビンソン・アルカンタラ移民労働者省次官補らが同席した。

(ロビーナ・アシド)

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