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中国海警局員が比海軍兵を殴打 アユギン礁、頭部負傷

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中国海警局員がアユンギン礁で比海軍兵を木製警棒で殴打、1人負傷

負傷した比海軍職員(左)、小型艇上でオールのようなものを振り回す中国海警職員(右)
負傷した比海軍職員(左)、小型艇上でオールのようなものを振り回す中国海警職員(右)=20日、比海軍提供

 比国軍は20日、南シナ海で比が実効支配するアユギン礁(英名セカンドトーマス礁)付近の海上で同日、小型艇に乗って接近した中国海警局員が、ゴムボートに乗って退去を促した比海軍兵士1人の頭部をオールのようなもので殴り、負傷させたと発表した。負傷の程度は確認中で、必要に応じて医療搬送を行うとしている。2024年7月に補給任務を巡る暫定了解が成立して以降、中国海警局員が比海軍兵に暴力を行使し、負傷者を出したのは了解成立後初めてとみられる。

 国軍広報部長のトリニダード大佐によると、中国海警局船21560号から出た隊員8人乗りの小型艇が、同礁に海軍詰め所として座礁させてある旧型揚陸艦BRPシエラマドレに接近し、周囲を航行しながら写真や動画を撮影した。

 比国軍のゴムボート2隻が、対立を避けつつ中国艇を退去させようとしたところ、海警局員が比海軍兵士の頭部を木製のオール状の棒で殴打した。比側のゴムボートも損傷したという。

 国軍西部司令部は負傷者に応急手当てを施し、シエラマドレと連絡を取りながら負傷状況を確認している。国軍は、隊員らが比の排他的経済水域(EEZ)内で交戦規定に従い、自制を保って行動したと説明した。

 国防省は、中国側の行為について「挑発的で敵対的な行動の明確なパターンを示すものだ」と非難。国連海洋法条約や2016年の南シナ海仲裁判断を無視しているとして、「この好戦的な隣国を信頼することはできない」と表明した。

 西フィリピン海国家作業部会も「海上での危険な誤算の可能性を高める」と指摘し、中国海警局に人命を脅かす危険で違法な行為を直ちに中止するよう求めた。比側は紛争の平和的解決を堅持しつつ、主権的権利と管轄権を守るとしている。

 マルコス政権に入ってアユギン礁BRPシエラマドレ付近では、補給任務に当たる比沿岸警備隊船を狙った中国海警局によるレーザー照射、体当たり、放水砲発射などの衝突が激化。24年には刃物を振り回す海警職員との揉み合いで比海兵隊員が指を切断する事件が起きた。同年7月には衝突回避のための「暫定了解」が取り結ばれたと発表された。(ロビーナ・アシド)

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