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1月30日の フィリピン新聞 から

25年成長率4.4%にとどまる 10~12月期は3.0%、16年ぶり低水準

821字|2026.1.30|経済

比統計庁によると、2025年10~12月期のGDP伸び率が3.0%とコロナ禍を除いて2009年以来16年ぶりの低水準。通年では4.4%にとどまる

比の年間実質GDP成長率の推移(2025年は速報値)

 フィリピン統計庁は29日、2025年第4四半期(10~12月)の国内総生産(GDP)伸び率が3.0%となり、コロナ禍を除いて、四半期ベースでは2009年以来、16年ぶりの低水準にとどまったとの速報値を明らかにした。25年下半期に政財界に激震を与えた治水汚職疑惑の影響で、インフラ事業の低迷にとどまらず、個人消費にも悪影響を与えたことが要因とみられている。これで25年通年のGDP伸び率も4.4%にとどまり、政府目標だった5.5~6.5%を大きく下回った。英字紙スター電子版などが29日報じた。

 同庁によると、25年の成長率を産業分野別でみると、サービス部門の伸び率が5.9%と最も高く、次いで農林水産部門が3.1%の伸び率だった。一方、製造業や鉱業、建設業などの工業部門の伸び率が昨年第4四半期にマイナス0.9%へと落ち込み、25年通年でも1.5%増にとどまった。

 また、需要サイドでみると、家計最終消費支出が昨年度に3.8%増加したほか、政府最終消費支出が3.7%増、モノとサービスの輸出が13.2%増、モノとサービスの輸入は3.5%増だった。しかし、総資本形成は10.9%減と大幅に下落している。

 経済企画開発省のバリサカン大臣は同日の記者会見で、「予想以上の経済成長の落ち込みだった」と認めた。その上で、自然災害の頻発や世界経済の不透明感の強まりも影響したが、やはり公共事業道路省(DPWH)における治水汚職疑惑の広がりが、国内のビジネスや個人消費の信頼感に悪影響を与えたとの見方を示した。

 また、同大臣は汚職疑惑の解明と政府の改革が必要だとした上で、「政治王朝撲滅法や下院パーティーリスト制改革法などの施行を通じて、政府に対する国民の信頼を一刻も早く取り戻す必要がある」と強調している。

 一方で、同大臣は、早ければ2026年の第2四半期までには比の経済成長率が再び上昇基調に転じる可能性が高いとの見通しも示した。

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