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フィリピン語が結ぶ日比の未来 国交70年記念でスピーチコンテスト

1238字||社会

在日比大使館が国交正常化70周年を記念し日本人の学生と生徒による比語のスピーチコンテストを東京都内で開催(時事)

在日比大使館主催比語スピーチコンテストの入賞者ら
在日比大使館主催比語スピーチコンテストの入賞者ら=在日比大使館ウェブサイト

 日本とフィリピンの国交正常化70周年を記念し、在日フィリピン大使館はこのほど、日本人の学生と生徒によるフィリピン語のスピーチコンテストを東京都内で開催した。コンテストはフィリピン語で「言語で結ばれる」を意味する「ブクロッド・ウィカ」と銘打たれ、日本各地から11人が参加。固有言語の学習を通じて両国の絆を深めることへの思いを新たにした。

▽アイデンティティーと文化への理解深める

 毎年8月はフィリピンの国家言語月間でもある。ミレーン・J・ガルシア=アルバノ駐日大使は開会あいさつで、日本人の若者によるフィリピン語学習が「フィリピンと日本の強固な人的絆を如実に物語っている」と強調。「過去70年間にわたり2カ国関係を維持し、強固にしてきたのは、両国民、とりわけ若者たちの友情と献身だ」と述べた。

 コンテストの中学・高校生の部では、参加者が「リオ・アルマ」の名で知られるフィリピンの著名な詩人ビルジリオ・アルマリオ氏の詩「アン・ウィカ・コ(私の言語)」を朗読。同作品は、長くスペインや米国の植民地だったフィリピンで、外国語の影響を受け入れながらも、固有の言語文化を守る大切さを伝えている。

 大学生・大学院生の部では、参加者が日比国交正常化70周年やフィリピンの文化、言語などをテーマに、自作のスピーチを発表。フィリピンでは英語が通じるが、フィリピン語を学ぶことで同国の人々のアイデンティティーや文化をより深く理解できると訴えた東京外国語大学4年生の附田杏奈さん(22)が優勝した。

 在日外国人を支援したいという思いから、大学入学後にフィリピン語を学び始めた附田さんは、大学1年で初めてフィリピンに渡って道路整備のボランティア活動に参加。その後、同国に1年間留学した。時事通信の取材に「言語だけでなく文化への理解も深めることで、日本とフィリピンの架け橋となりたい」と語り、卒業後は培った知識や語学力を仕事に生かしたいと意欲を語った。

▽より容易に楽しく学習を

 イベントでは、今年6月に柘植書房新社から刊行された「日本語―フィリピノ語辞典」も紹介された。2005年初版の「日本語―タガログ語辞典」をより包括的にした改訂版。元東京外国語大学准教授の山下美知子さんが編集主幹を務め、完成に4年半を要したという。

 日本におけるフィリピン語研究の第一人者として知られる山下さんによると、これまでは日本語とフィリピン語を直接結び付ける教材が少なく、学習者はまず英語でフィリピン語の単語の意味を調べた後、対応する日本語を探さなければならないことが多かった。「両国の国交正常化70周年に当たる年に辞典を刊行できたことを大変うれしく思う」と述べ、フィリピン語学習がより容易で楽しくなることに期待を示した。

 会場では、日本を拠点に活動するフィリピン人ピアニストと歌手による演奏や、東京外国語大フィリピン文化舞踊団による伝統舞踊のパフォーマンスも行われた。(時事)

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